鳥をずっとケージの中に入れて鑑賞するだけの毎日。。。「小動物だから餌と水さえ与えれば十分だろう?」なんてとんでもないことです。一日に数十分でも良いです。ケージの外に放鳥してあげましょう。飼い主は、朝から夜まで会社や学校で人と接し、いろいろな体験をし、自分の意志で生活をコントロールすることが出来ます。しかし、鳥は飼い主が居ない間、部屋のケージの中でずっとひとりで飼い主の帰りを待ち続けるだけ。やっとやっと飼い主が帰宅しても、疲れた飼い主はさっさとご飯を食べ、お風呂に入って就寝。。。これでは鳥のストレスは溜まるばかりです。鳥はストレスが溜まったり、退屈で相手にしてほしくなったりすると、飼い主の気を引こうとして毛引き(自分で自分の羽根を引き抜く行為)をしてしまいます。毛引きから出血、感染症。。。最悪のケースになることも。鳥はいつも飼い主を見ていますし、そばにいたがるものです。また放鳥には運動不足を解消する効果もあります。肥満防止のためにも毎日放鳥タイムを設けることをおすすめします。
当ブログ:鳥を飼うデメリット 〜放鳥タイムが必要です より
ひとし
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この記事の目次
放鳥中に気をつけること
放鳥中に想定される事故
食べてはいけないものを口にする
鳥が食べてはいけない食品やモノなどを口にしてしまい、体調を崩す可能性があります。
(※鳥が口にすると危険なものについては後日別の記事でお伝えします)
歩いている鳥に気づかずヒトが踏む
鳥を飼った経験がない方は、鳥が常に飛んでいるようなイメージがあるかもしれませんが、案外、床やテーブル、ベッドの上などをトコトコと歩きます。私達の視界に入らないところで鳥が歩いていると、気づかずに踏んでしまい、怪我をさせたり場合によっては即死させてしまうこともあります。とても悲しいことですが、実際にそのような事故のケースはよく聞きます。
相性の悪い他の鳥や動物との喧嘩で怪我をする
鳥同士にも相性があります。相性が悪い鳥同士を同時に放鳥させていると喧嘩をすることはよくあります。いがみ合うだけの喧嘩に収まればまだ良いですが、時には相手の身体をくちばしで傷つけてしまうような激しい喧嘩に発展することもあります。
また、普段仲が良いと思われていた鳥同士でも、何かの拍子で激しい喧嘩をすることがあります。
鳥と他の動物(猫や犬など)を同じ時間に同じ場所で遊ばせるのも危険です。おとなしい猫だから大丈夫、と飼い主が思っていてもそれはあくまで人間の希望的観測に過ぎません。本能の攻撃的な部分が突然表に出ることもあります。
窓や扉から逃してしまう
放鳥中についうっかりと窓の換気をしてしまったり、宅配の人が来て肩に鳥を乗せたまま玄関のドアを開けてしまったり。放鳥中の不注意が原因で鳥を逃してしまうケースはよくあります。
脚の爪が布に引っ掛かる
鳥の脚の爪が長く伸びていると、服やカーペットなどの布やケージの網目の狭い部分などに爪が巻き込まれて爪が折れたり、脚を骨折することもあります。
壁などに激突する
鳥は突然大きな物音がすると、驚いてパニックになり部屋中を激しく飛び回ることがあります。その際、うまく飛行をコントロール出来ずに部屋の壁や天井、家具などに激しくぶつかってしまう危険性があります。
家具などの隙間に入り込んでしまう
狭いところが好きな鳥は多いです。飼い主が気づかないうちに、冷蔵庫と壁の隙間や家具と壁の間などに入り込み、挟まって自分で出られなくなることも。
僕の体験談
僕が初めて鳥をお迎えして間もない頃でした。文鳥のチロルちゃんを放鳥させていた時に、ベッドの上でうつらうつらとうたた寝をしてしまったことがあります。チロルちゃんの「んぎゃっ!」という鳴き声で目が覚めると、僕のお尻のすぐそばでチロルちゃんが少し息を荒くしていました。僕のお尻でチロルちゃんを踏んでしまったのです・・・幸い、何事もなく数分後にチロルちゃんは元気に飛び回り、餌も食べ始めましたが肝を冷やす思いでした。
また、こんなこともありました。ベランダで洗濯物を干し終えて、部屋に戻ったとき、そこには部屋の中を飛び回る文鳥やオカメインコが・・・夏だったので、窓を全開にしたままベランダに出て数分間洗濯物を干していたのです・・・速やかにそっと戸を閉めました。血の気が引きました。
事故の原因と対策
もうお分かりだと思いますが、これらの事故のほとんどは「ながら放鳥」が原因です。
- テレビを観ながら・・・
- スマホを見ながら・・・
- 読書をしながら・・・
- 食事をしながら・・・
- 居眠りしながら・・・
- 家事をしながら・・・
放鳥をしながら何か他のことに夢中になってしまうと、鳥は視界や意識の中から消えてしまいます。
放鳥中は常に鳥に意識を傾けておく、ぐらいの姿勢が必要です。
ひとりで放鳥をしなければならないときは、それらの用事をシャットダウンさせてから行いましょう。
我が家では、基本的には恋人と二人で放鳥を見守ることがほとんどですが、僕がパソコンで作業などをしているときは恋人に放鳥を任せています。もしくは、僕の視界に入る位置(パソコンの前など)に止まり木を置きそこに止まっていてもらいます。


家族の誰一人、鳥に意識を向けずに放鳥をするというのはとても危険な行為です。長年鳥と生活していると、この「ながら放鳥」が出来てしまうことがあります。しかしながら、それは愛鳥を危険と隣り合わせにしていることを忘れないでくださいね。
あなたと愛鳥さんのバードライフがより良いものとなりますように!それでは、また。バードライフアドバイザーのかたやまひとしでした。

