オカメインコが夜中に突然ケージの中で暴れ出したんです。
慌てて駆け寄ってみると、怪我をしたみたいで出血していました。
その後も時々、夜中に同じようなことが起き、とても心配です。
どうしたら良いのでしょうか?
『鳥くさいどっとこむ』のかたやまひとしです。
オカメインコが夜中などに突然暴れだしてしまうことを『オカメパニック』と呼びます。
地震や物音、光などが引き金となり、オカメインコがパニックに陥る状態のことです。
オカメパニックの対策と原因、怪我をしてしまったときの対処法をお伝えしますね。
目次
オカメパニックとは
オカメインコが夜中(就寝中)などに突然暴れてしまうことを『オカメパニック』と呼びます。
英語ではNight Frights(夜の恐怖)と呼ばれているそうです。
(※もちろん夜だけに限ったものではありません)
原因
オカメパニックは、地震・物音・雷や車のライトの光など予期しない突然のアクシデントが引き金となります。
それらの恐怖を回避しようと飛び立ちますが、ケージ内だとすぐに身体をぶつけてしまい余計にパニックに陥ります。
飼い鳥のなかでも特に臆病なオカメインコの性格ゆえの行動とも言えます。
また、オカメパニックはルチノー種によく見られることから、遺伝的な要因があるのではとも言われているそうですが、はっきりとしたことは分かっていません。
対策
大きめのケージを用意する
オカメパニックが起きてもケージが広ければ(大きければ)、ケージの網への衝突の衝撃が少しでも減るので、無傷とまではいきませんが多少なりとも怪我は軽減されます。
オカメインコの飼育に適した少し大きめサイズのケージを選びましょう。
おすすめのケージは下記の3種類です。
ちなみにどれもサイズはほぼ一緒ですが『HOEI 465オカメステンレス』『HOEI 465オカメ』は周囲の網目が横線状になっているため、オカメインコが網目をつたって移動するのに適しています。
ケージ内のレイアウトはシンプルに
我が家ではオカメパニックに備えて、ケージ内は出来るだけシンプルなセッティングにしています。
以前はおもちゃや餌入れなどが数個ずつありましたが、パニック時にぶつかったり絡まったりする危険性を考えて取り除きました。
その分、放鳥時にいろいろなおもちゃで遊ばせたり、クリッカートレーニングなどをしてストレスを発散させています。
環境に気をつける
突然の光や音に敏感に反応するオカメインコのためにも、普段から部屋を無音状態にせず、外出時などにはスマートスピーカーなどで小音量のBGMを流しておいたり、夜間も出来るだけ真っ暗にせずに常夜灯などを点けておくのも良いでしょう。
対処法(オカメパニックになってしまったら)
飼い主は冷静に、優しく声を掛けましょう
夜中(就寝中)にオカメパニックが起こった際も、飼い主は慌てずかつすみやかにケージの前まで近づき、優しく声を掛けてあげましょう。
飼い主までドタバタと慌ててしまうと、オカメインコのパニックも収まりません。
怪我をしている可能性もありますし、冷静に観察するためにも飼い主自身が落ち着いてオカメインコをなぐさめてあげましょう。
また、鳥さんは暗い場所に明るい光が差し込むとその方向へ飛ぼうとする習性があります。
パニック時はとくに、おやすみカバーをゆっくり開けたり、可能であればパチッと照明を点灯させるのではなく、段階的に明るくしてあげると良いでしょう。
怪我(出血・打撲)をした場合
オカメパニック後は、身体やケージ内に血が付着していないかよく観察しましょう。
出血が見られる場合は、患部を綺麗な布やティッシュなどで軽く押さえて止血します。
1分ほど止血をおこなってみて、まだ出血しているようであれば、血が止まるまで再び止血を試みてください。
また、羽軸(うじく:羽の中にはしっている軸)が折れてそこから出血している場合は、(抵抗があるかもしれませんが)羽軸ごと羽を抜いてあげましょう。
(※出血をしてしまったからといって、爪切り用の止血剤は爪以外の患部に塗ると火傷をおこすことがありますので使ってはいけません)
とはいえ、パニック時の出血量で慌てすぎることはありません。
〜鳥さんの【安全出血量】は体重の約1%〜
オカメインコの体重:100g
総血液量(体重の約10%):10g(約10cc)
安全出血量(総血液量の約10%):1g(約1cc)
【1cc】は、スポイトの水滴なら25〜30適ほど。
羽根が血でべっとりになっていても、大体のケースにおいてその出血量は【0.5ccにも満たない】です。
ただし・・・
直後から明らかに体調を崩したり、餌を食べなくなったり変調が見られる場合は(鳥を診ることが出来る)動物病院へ連れていきましょう。
我が家のオカメインコ、ポテトくんもオカメパニックに陥ったことはよくありました。
原因のほとんどは夜中や朝方の地震です。
ケージ内で暴れてしまい、上の画像のように羽根が根元から抜けてしまったこともあります。
ただ、2歳くらいまではよく起こっていたオカメパニックも、ポテトくんの学習や経験則による慣れなのかは分かりませんが、最近(現在10歳)ではほとんど見られなくなりました。
まとめ
- オカメパニックは、地震・物音・雷や車のライトの光など予期しない突然のアクシデントが引き金となる。
- 臆病な性格のオカメインコによくみられる行動。
- 対策として、広めのケージでの飼育やケージ内をシンプルにして怪我を少しでも軽減させたり、突然の音や光に過敏になり過ぎないように普段から音楽を流したり、就寝時に常夜灯を点けるなど工夫をする。
- オカメパニックを起こした場合は、慌てずすみやかにケージに近づき、優しく声を掛けてオカメインコを安心させる。
- パニック時の出血量で慌てすぎることはない。
- 外傷がひどい場合や、体調を崩したり餌を食べなくなったりした場合は、動物病院へ連れていく。
今回の記事の内容は、YouTube『鳥くさいちゃんねる』でも動画で解説をしています。
そちらもぜひ、チェックしてみてくださいね。
あなたと愛鳥さんのバードライフがより良いものとなりますように!
それでは、また。
かたやまひとしでした。