獣医師にすすめられて、我が家の鳥さんにもペレットを与えてみようと思うのですが、いろいろなメーカーのペレットがあってどれを購入すれば良いか分からなくて・・・
おすすめのペレットや人気の高いペレットを教えてもらえませんか?
最近は鳥専門の獣医師のほとんどが、総合栄養食であるペレットを主食にするように飼い主さんに勧めることが多いようですね。
ペレットのほとんどは海外からの輸入となっていますが、最近では日本国内・国産のペレットもいくつか販売されるようになってきています。
でも、数多くのペレットがありますし、どう選んで購入すれば良いのか迷いますよね。
そこで、今回YouTube『鳥くさいちゃんねる』において、愛鳥さんが食べているペレットを視聴者のみなさんにアンケート調査をさせていただきました。
- アンケート結果が複雑になりすぎたり、票が分散しすぎる為、ペレットの種類(フレーバー・サイズ・ヒナ用や老鳥用 など)までは特定せず、メーカー名のみで統一しました。
- 複数のペレットを与えている場合、それらすべてに投票をしていただきました。
- YouTube『鳥くさいちゃんねる』をご覧頂いてる鳥飼いさんの多くは、おそらく小型〜中型の鳥さんを飼育されている方が多いと思われますので、もしかすると大型の鳥さんにはこのランキングの傾向が参考にならないかもしれません。
592名の鳥飼いのみなさんにご回答いただきました。
貴重なお時間をアンケート記入にさいていただき、ご協力ありがとうございました!
当ブログ『鳥くさいどっとこむ』では、ランキングの上位10位までのペレットの特徴を詳しく紹介し、解説をさせていただきます。
(※各ペレットの詳細な成分割合については、商品リンク先からご確認ください)
では、さっそくランキング1位から発表します❗
目次
第1位 ズプリーム:284票
第1位に輝いたのは『ズプリーム』です!!!
始まりは1930年代頃、マーク・L・モーリス博士の動物病院から。
彼はペットの健康が食事によって大きく左右されることを発見し、独自にドッグフードを開発しました。
その後、息子のマーク・モーリスJrも動物病院専用の犬猫向けの療法食を開発・販売を始め、ペットフード業界に新しい基準を打ち立てます。
3代目オーナーのディビット・モーリスは、鳥やフェレット用の高品質なフードを開発し、ズプリームを今のような大きな信頼されるブランドに育てあげました。
ズプリームのペレットがこれだけ人気が高い、つまりリピート購入する鳥飼いさんが多い理由は、僕の個人的な感想にもなりますが、タンパク質や脂質などの主成分のバランスがとにかく良い点だと思います。
原材料に関しては、『挽き割りトウモロコシ』や『大豆ミール』、『挽き割り小麦』などが中心。
特段他のペレットと比較して、変わったものもなく、また栄養を強化させるビタミンやミネラルなどもそれほど変わりはありません。
おいしさ(嗜好性)を高めるために、糖分として『ショ糖』も入ってはいますが、このあと紹介するケイティにも糖分として乾燥糖蜜ビートパルプ、ラフィーバーにもサトウキビ糖蜜が入っていますし、こちらも特筆すべきというまでには至りません。
つまり、成分の栄養・味などのバランスの良さが飼い鳥さんにとっては口にしやすく、受け入れられてる要因ではないかな?と感じます。
また、『BHT』『BHA』といった酸化防止剤が使われていないという点でも安心です。
フルーツブレンド
『ズプリーム・フルーツブレンド』は、我が家で一番食いつきの良いペレットです。
サイズ展開は、フィンチなどの小型の鳥さんから大型の鳥さんまで細かく5段階に分かれています。
原材料には、オレンジ・リンゴ・ブドウ・バナナも使われているんだよね。
見ての通り人工着色料によってカラフルに着色がされています。
海外では『食欲を見た目からも刺激する』と評価されたりもするそうですが、日本では獣医師によっては『フンまで着色することがあるので、健康チェックに支障が出やすい』とアドバイスをされることもあります。
着色されたカラーのペレットを使用することに不安があるようでしたら、事前にかかりつけの獣医師に意見を伺うのも良いでしょう。
いずれにしても、日頃からのフンのチェックにおいていつもと明らかに違う色のフンが見つかって、体調もおかしいようでしたらすぐに動物病院で診てもらってくださいね。
ナチュラル
ナチュラルのサイズ展開は、小型から大型まで4段階に分かれています。
ズプリームのベーシックなタイプのペレットです。
原材料を見てみると、野菜(セロリや人参、パセリやビーツなど)が入っているようですね。
ブルーベリーやクランベリーといったフルーツも入っているんですよ。
無着色ながら風味がとっても豊かです。
第2位 ラウディブッシュ:248票
第2位は『ラウディブッシュ』です!!
ラウディブッシュ社は、『鳥類栄養学者』であるトム・ラウディブッシュ氏によって1985年に創設された歴史のあるアメリカカリフォルニア州のペレットメーカーです。
ハチドリの飼育から研究を重ねていき、現在では飼い鳥の一生におけるそれぞれのライフステージや状況、病気の鳥に合わせて多様なラインナップが揃っています。
製造工程では、有害なバクテリアを蒸気によって排除し有益な栄養素を保持したり、人工の甘味料や着色料も使われていなかったりと、高品質なペレットが製造・販売されています。
主要なラインナップをいくつか紹介しますね。
デイリーメンテナンス
『ラウディブッシュ』のラインナップのなかで、一番ベーシックな健康な成鳥のための常用食です。
シード食から、もしくは他のメーカーのペレットからの切り替え時には、この『デイリーメンテナンス』から与え始めることが推奨されています。
ローファット
『デイリーメンテナンス』と原材料はほぼ一緒ですが、脂質が低いのがこちらの『ローファット』です。
以前は、獣医師から処方してもらう必要がある療法食でしたが、現在はメーカーからの了承を得ている一部の販売店からは直接購入をすることも出来るようです。
僕個人の意見としては、ローファットのペレットを使用してのダイエット・減量は、獣医師の指導の元、適切な計画を立てておこなうことを強くおすすめします。
ハイエネルギーブリーダーとブリーダー
『ハイエネルギーブリーダー』と『ブリーダー』、それぞれの主成分分析を見比べてみてください。
どちらも繁殖期の親鳥や成長期の雛鳥にオススメだけど、『ブリーダー』の方は、換羽期の鳥さんにもオススメなんだって。
ケアライン
ラウディブッシュ社からは『ケアライン』という獣医師の指導の元、処方してもらえる療法食のペレットがあります。
処方が必要なので、一般流通はしていません。
- フォーミュラAL:肝疾患用
- フォーミュラAK:腎疾患用
- フォーミュラAR:肥満用
- フォーミュラAI:消化器疾患用
- フォーミュラAPD:腺胃拡張症用
- フォーミュラAA:高栄養食
僕が初めてお迎えしたオカメインコ、リンゴくんも腎疾患の治療中に『フォーミュラAK』を処方していただき、大変お世話になりました。
第3位 ハリソン:225票
第3位は『ハリソン』です!
海外でも日本でも、多くの鳥専門の獣医師がこの『ハリソン』のペレットを私たちの主食として勧めているよね!
『USDAオーガニック』ってご存知ですか?
USDAオーガニックとは、アメリカ農務省(USDA)によるオーガニックの認証を受けているということ。
ハリソン社のペレットは、USDAオーガニックの認証を受けている数少ないペレットのひとつなんです。
USDAのサイトでは『オーガニック』を次のように定義しているようです。
『資源の循環を育み、生態系のバランスを促進し、生物多様性を保全する文化的、生物学的、機械的な手法を統合したもの』
さらには、次のようなものは使用が禁止されているようです。
・化学肥料
・成長ホルモン
・遺伝子組換え原料
・放射線照射
・下水汚泥(げすいおでい)
そして、オーガニック作物を栽培する土地の条件として『収穫前の3年間は、農薬や化学肥料を使用していない』というこれもまた厳しい基準が設けられています。
このような製品の性質上、ハリソンの開封後の推奨使用期限は他のメーカーのペレットと比較すると、わずか8週間とかなり短いし、販売価格も高めなんだよね。
それでも、根拠のある安全性と信頼性、安心感を考えると僕個人的には一番おすすめのペレットです。
ラインナップもいくつかありますが、主要な2つを紹介しますね。
アダルトライフタイム
『アダルトライフタイム』は、健康状態が良好な成鳥のための常用食です。
サイズ展開は・・・
・粉末状の『マッシュ』
・小型の鳥さんには『スーパーファイン』
・小型・中型の鳥さんには『ファイン』
・中型・大型の鳥さんには『コース』(1センチ角程度のサイコロ状)
ウチでは、小は大を兼ねるということで『スーパーファイン』をみんなで食べているよ!
ハイポテンシー
『ハイポテンシー』は、高タンパクで高脂肪なタイプのペレットです。
『幼鳥期』や『換羽期』、『繁殖期』の鳥さん、『体重の増量が必要な鳥さん』『病気からの回復を目指している鳥さん』などにおすすめ。
なお、シードからもしくは他のメーカーのペレットからハリソンの『アダルトライフタイム』に移行する場合は、少なくとも6ヶ月間は『ハイポテンシー』を与え続けたのちに、『アダルトライフタイム』へ完全に切り替えるよう推奨されています。
第4位 黒瀬ペットフード:125票
『黒瀬ペットフード』さんといえば・・・
『mania(マニア)』シリーズ、『国産』シリーズ、『自然派宣言』シリーズなどのシード食や栄養補助食でも有名だよね!
NEO
①安心の国内産
日本でも多く流通しているのは、海外産のペレットですが、『NEO』は国産のペレットです。
国際情勢などによって入手困難になる可能性がある海外産と比べると、安定して入手しやすいという安心感があります。
②粗脂肪(そしぼう)がヘルシー
粗脂肪が約3%と低いのも大きな特徴の一つです。
肥満防止や発情抑制でしっかりとした体重管理が必要な鳥さんには、最適かもしれません。
③乳酸菌・納豆菌
腸内環境を整える乳酸菌と納豆菌も配合されています。
『抗菌・抗酸化・免疫力アップ』にも期待がもてそうです。
④アマニ油・ハーブエキス
抗炎症作用や血液を良好な状態に保つ効果が期待される『アマニ油』。
そして、食欲の促進や精神的な安定の効果も期待される『ハーブエキス』が配合されています。
クローバーの形をしたクローバータイプは、多くの鳥飼いさんが頭を悩ませている『シードからペレットへの切り替え』を促すことができるという、とても画期的なペレットです。
こちらのクローバータイプは、ペレットの中にムキアワが練り込まれている仕様になっています。
中のムキアワを食べたくて食べたくて、仕方なくかじったペレットもつい口にしちゃうしくみ。
いつのまにかペレットの味を覚える・ペレットの味に慣れる、という工夫がされてるのね。
すごい!!
第5位 キョーリン:112票
『キラピピ』は、観賞魚の餌でとても有名な株式会社キョーリンの『Hikari』というブランドで販売が展開されている国産のペレットなんだよね!
我が家でもみんなが美味しく食べてるよ♪
キラピピ
①『ペプチド亜鉛』で鳥さんの羽を総合的にサポート
鳥さんの体に吸収されやすい『ペプチド亜鉛』によって、亜鉛が不足することによって起こる『羽の脱落』や『羽の成長不良』を防ぎます。
もちろん、羽の艶(つや)を保つことにも効果があります。
先日、お空へと旅立った我が家の文鳥ラムネくんも、このキラピピのおかげだと思いますが、老鳥さんになっても羽には艶があり、11歳とは思えない美しい姿を最期まで見せてくれました。
ちなみに僕たち人間も亜鉛が不足することで、皮膚の炎症や脱毛の症状が現れることがあるそうです。
②『有機セレン』による換羽期のサポート
年に1回〜2回訪れる鳥さんの羽が生え変わる換羽期。
換羽期は、たくさんのエネルギーを消費するため、疲れやすくなったり免疫力が低下したり、精神的なストレスを感じる鳥さんも多いです。
キラピピに含まれている『有機セレン』は、タンパク質の再合成を補助して、換羽期をサポートしてくれます。
③『ひかり菌』が腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)を劇的に改善
善玉菌である乳酸菌は一般的には酸素が苦手なんですが、キョーリン独自の『ひかり菌』が消化管内の酸素を消費することで、乳酸菌が優位な細菌叢(健康な状態の細菌叢)に整えてくれます。
文鳥やキンカチョウ、十姉妹などのフィンチ類に適した『キラピピフィンチ』。
ちなみに『キラピピフィンチ』には昆虫原料としてミルワームが配合されていて、動物性タンパク質を補給することができます。
『キラピピベビー』はその名の通り、雛鳥の挿し餌用パウダーフードです。
『キラピピベビー』を挿し餌として与えた場合、一人餌への切り替えに際しては、『キラピピインコ』『キラピピフィンチ』を用いると、おなじシリーズということもありますので、スムーズにしやすいようです。
第6位 ラフィーバー:63票
プレミアムデイリーダイエット
ベーシックなタイプは、『プレミアムデイリーダイエット』。
小さいサイズから、フィンチ・カナリア・パラキート・コッカティル・パロットとラインナップされていますが、すべて原材料は同じです。
僕たちの食欲をそそるサトウキビ糖蜜が入っていたり、タンパク質の中でも消化の良い部類に入る乾燥全卵も入っているんだ!
グルメペレット
2021年から販売が開始された『グルメペレット』。
『プレミアムデイリーダイエット』にパイナップル・パパイヤ・マンゴーのドライフルーツが加えられています。
それらドライフルーツの甘みがある分、サトウキビ糖蜜は入っておらず、また乾燥全卵も入っていませんが、こちらも多くの鳥さんに人気のペレットです。
第7位 イースター:54票
第7位は『イースター』です。
商品名は『リトルバードセレクションプロ』。
小動物専門の獣医師と動物園飼育技師の協力の元、開発された国産のペレットなんだ。
リトルバードセレクションプロ
2018年に発行された鳥の情報誌『コンパニオンバード No.29』のなかで、『リトルバードセレクションプロ』の開発についての取材記事が掲載されていて、次の4つのポイントが熱く語られていました。
1つ目『国産の安全なペレットを作る』
2つ目『サプリメント的な要素』
3つ目『ステージ別・種類別の商品ラインナップ』
4つ目『食べさせ方』
2つ目の『サプリメント的な要素』では、『乳酸菌やオリゴ糖だけじゃなく、尿酸値を下げてくれる効果を期待できるアンセリンが配合されているので、痛風の鳥さんにも試してもらいたい』と語ってらっしゃいました。
第8位 ナチュラルペットフーズ:39票
第8位は『ナチュラルペットフーズ』です。
商品名は『PRO ADVANCE』。
鳥だけじゃなくて、小動物や犬猫向けのフード、飼育用品などを取り扱っている国産のメーカーだよ。
PRO ADVANCE
スモール・ミディアムと、鳥さんの体の大きさに合わせて、粒のサイズ別にラインナップされています。
ちなみに、スモールとミディアムの原材料を比較してみると・・・
スモールに入っていて、ミディアムに入っていないものは『大豆と卵黄粉末』。
逆にミディアムに入っていて、スモールに入っていないものは『小麦粉・コーングルテンミール・リンゴ・バナナ・グレープ』。
と、サイズ別に成分の調整がされているようです。
腸内環境を整える乳酸菌の一種『フェカリス菌』も配合されているよ!
第9位 ケイティ:33票
鳥さん用のペレットを約30年ほど前から取り扱っているという実績があるんだ。
イグザクト・レインボー
『ケイティ・イグザクト』は『オメガ3(スリー)脂肪酸』を摂取することができ、脳や心臓の健康的なサポートができると謳っていて、さらに、プレバイオティクスとプロバイオティクスが消化を助けます。
我が家でも長年、文鳥・オカメインコ・サザナミインコに与え続けていたんですが、『イグザクト・ナチュラル』は販売が終了してしまったようです。
今回紹介するカラフルな着色タイプ『イグザクト・レインボー』は、引き続き販売されています。
色や香りだけでなく、お花のような形をしているものも含まれているのが特徴で、『乾燥糖蜜ビートパルプ』という糖分も入っていますので、さらに鳥さんの食欲を刺激してくれるかもしれません。
また、ケイティでは『イグザクト・ハンドフィーディングフォーミュラ』というヒナ鳥用のパウダーフードもラインナップされています。
ヒナ鳥の時期に、このフォーミュラで挿し餌を与えていた場合、一人餌への移行も同じメーカーであるこちらの『イグザクト・レインボー』であれば、スムーズに切り替えられるのではないでしょうか。
第10位 ベタファーム:31票
第10位は『ベタファーム』です。
メンテナンスダイエット
オーストラリアのペットフードやサプリメントを開発製造している有名なメーカーで、創始者は世界的に著名な獣医師なんだよ。
『メンテナンスダイエット』はベタファーム社が最初に開発したペレットで、砂糖不使用、無着色で無香料。
食感はサクサクしているので、硬いタイプのペレットが苦手な鳥さんにもオススメです。
また、『ニュートリブレンド』というカラータイプのペレットもラインナップされていて、こちらはリンゴやブルーベリー、ラズベリーの風味で愛鳥さんの食欲を刺激します。
『メンテナンスダイエット』『ニュートリブレンド』ともに、他のメーカーのベーシックなタイプのペレットと比べてタンパク質がちょっぴり多めです。
換羽期用のペレットにも良いかもしれません。
いかがだったでしょうか。
今回のアンケートの結果で上位にランクインしたペレットが、必ずしも下位のペレットよりも優れているとは断言ができませんし、あなたの愛鳥さんのお口に合うかどうかは与えてみないと分かりません。
ただ、多く流通していて人気があって、定番になりつつあるペレットには飼い鳥さんが気に入る、飼い主さんがリピートして購入しつづける何かがあるのだと思います。
このペレットランキングが、あなたの愛鳥さんのペレット選びのひとつの判断材料となれば幸いです。
11位〜22位のペレットについても紹介をしている『YouTube版』もぜひチェックしてみてくださいね!
あなたと愛鳥さんとのバードライフをこれからも応援させてください!
『鳥くさいどっとこむ』かたやまひとしでした!