
「うちの子、どうしてこんな性格なんだろう?」 愛鳥さんとの暮らしの中で、ふとそう思ったことはありませんか?
活発な子、おとなしい子、甘えん坊な子、ちょっぴりシャイな子・・・
鳥さんたちは、僕たち人間と同じように、一羽一羽まったく違う個性を持っています。
その個性は時に僕たちを驚かせ、戸惑わせることもあるかもしれません。
でも、その違いを理解し、受け入れることこそが、愛鳥との信頼関係を深め、共に幸せに暮らすための鍵となるのです。
この記事では、鳥さんの個性を受け入れることの大切さと、それがもたらす素晴らしい関係性について、我が家の鳥さんたちのエピソードも交えながらお話ししていきます。
目次
鳥さんにも個性がある!当たり前だけど大切なこと


鳥さんと暮らしていると、その性格の違いに驚くことがよくありますよね。
同じ種類の鳥さんであっても、人間と同じように、それぞれがユニークな性格や好みを持っています。
おしゃべり好きで活発な子もいれば、物静かで内気な子もいます。
我が家のサザナミインコの場合:くるみちゃんとなすびちゃん
我が家にはサザナミインコが二羽います。
くるみちゃんは好奇心旺盛で、新しいおもちゃや餌にも比較的すぐに興味を示し、慣れてくれます。
一方、なすびちゃんは少し繊細で、どちらかというと消極的な性格。
人見知りもします。
正直なところ、最初の頃は、なすびちゃんに対して「もっと懐いてくれたらなぁ」「もっと活発だったらなぁ」なんて思ってしまうこともありました。
でも、ある時ハッとしたんです。
「ああ、なすびちゃんにはなすびちゃんの個性があるんだ」と。

その繊細さがあるからこそ、ゆっくり時間をかけて心を開いてくれた時の喜びはひとしおですし、慎重に周りを観察する姿もまた、なすびちゃんらしさなのだと気づきました。

信頼関係の鍵は「個性を受け入れる」こと

愛鳥との信頼関係を築く上で、最も大切なことは何でしょうか?

それは、『その子が持って生まれた個性を尊重し、ありのままを受け入れてあげること』だと、僕は強く感じています。
例えば、活発で遊び好きな鳥さんなら、たくさんのおもちゃを用意したり、放鳥時間を長めにとって思いっきり遊ばせてあげると喜ぶでしょう。
一方、内気で臆病な鳥さんに対しては、無理強いは禁物です。
とくにお迎えしたばかりでしたら、ケージを安心できる場所だと認識させ、鳥さん自身のペースで環境や人に慣れてもらうよう、焦らず見守ってあげることが大切になります。
焦りは禁物!ある飼い主さんのエピソード
以前、鳥飼い初心者の方から「うちの子が、なかなかケージから出てきてくれないんです」というご相談を受けたことがあります。
その方は、「早く慣れてほしい!」という気持ちが先走り、少し強引にケージから出そうとしたり、積極的に関わろうとしすぎていたようでした。
でも、鳥さんの気持ちになってみれば、知らない場所、知らない人間は、やはり怖いものですよね・・・
僕は、「鳥さんの気持ちを最優先に考えて、焦らず、無理強いせず、ゆっくり時間をかけてあげてください」とお伝えしました。
しばらくして、その方から「時間はかかりましたが、自分からケージの外に出てきてくれるようになりました!」と、とても嬉しいご報告をいただきました。

飼い主さんが鳥さんの個性とペースを尊重したことで、本当の意味での信頼関係が芽生え始めた証拠ですよね。
個性は変化する?成長を見守ること

鳥さんの個性は、ずっと同じではありません。
年齢や成長段階によって変化することもあります。
とくに若鳥の頃には、人間の子どもでいう「イヤイヤ期」のような時期を迎えることがあります。
それまで触らせてくれていたのに急に嫌がったり、飼い主と距離を取るようになったり・・・
我が家のなすびちゃんも、そんな時期がありました。

最初は戸惑いましたが、「これも成長の証なんだ」「自立のための大切なステップなんだ」と理解することで、僕自身の気持ちがとても楽になりました。
そして、その変化を否定せずに受け入れることで、以前よりもさらに深い部分でなすびちゃんと繋がれたような気がしています。
鳥さんから学ぶ「自分らしさ」

不思議なことに、鳥さんの個性を受け入れることは、僕たち飼い主自身が「自分自身を受け入れる」ことにも繋がっているように感じます。
鳥さんたちが、それぞれの個性を輝かせながら、ありのままの姿で懸命に生きている様子を見ていると、「僕も、僕のままでいいんだ」と、なんだか勇気づけられるんです。
鳥さんとの暮らしは、僕たち人間をも成長させてくれる、かけがえのない経験なのだと思います。
鳥さんは、決して本能だけで生きているのではありません。

彼らには心があり、感情があり、そして確かな意志があります。
僕たちがその個性豊かな一面一面を大切に受け止め、尊重することで、鳥さんたちは安心して自分らしく過ごすことができます。
おわりに:ありのままを愛おしむということ

これから鳥さんをお迎えする方は、ぜひ先入観を持たず、その子の個性をしっかりと観察し、じっくりと時間をかけて理解して、受け入れてあげてください。
すでに鳥さんと暮らしている方も、改めて愛鳥さんの「個性」に目を向けてみてください。
きっと、今まで気づかなかった新たな魅力や、より深い愛情を発見できるはずです。

鳥さんの個性を尊重し、ありのままを愛おしむこと。
それこそが、僕たち飼い主と愛鳥さんが、共に豊かで幸せな時間を過ごすための、一番の近道なのだと心から信じています。
