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【サザナミインコのブリーダー】PSK Bird さんを取材させて頂きました!

サザナミインコの雛ちゃんを触らせてもらう

私はペットショップからしか鳥さんをお迎えしたことがないのですが、最近はブリーダーからお迎えする人が増えてきているって聞きました。鳥さんをブリーダーからお迎えするメリットってなんですか?
実は僕もいま暮らしている鳥さんはみんなペットショップからのお迎えです。そこで、今回はサザナミインコのブリーダー『PSK Bird』さんを取材させて頂きました。鳥さんをブリーダーからお迎えするメリットや『PSK Bird』さんのブリーダーとしてのこだわり、最近ではサザナミインコセミナーも開催されており、今後の展望などもお聞きしてきました。

ひとし

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自然豊かな環境

取材当日は、神奈川県の小田急小田原線本厚木駅で待ち合わせし、お車でお迎えに来て頂きました。(※バスも運行しています)

道中は車内で鳥さんトークで盛り上がりました。これからたくさんの鳥さんや雛(ひな)ちゃんにも会えると思うとワクワクが高まってしょうがありません!

ひとし

車に揺られて約20分、PSK Bird さんのご自宅へ到着。

高台にあるご自宅は裏には山もあり、自然に囲まれています。

野生のお猿さんも出没するとか!

ひとし

お部屋に入る前に、消毒のスプレーを全身に掛けていただき、手洗いも念入りに。

外部からの菌などを持ち込ませないため、徹底されています。

鳥さんたちは2階の鳥さん専用ルームにいるとのことで、そちらには後ほどお邪魔させていただくことにして、先に1階のリビングにてお話を伺いました。

PSK Bird さんはご夫婦で活動されています。

奥様(通称:うばさん)と旦那様にお話を伺いました。

今日はよろしくお願い致します!

ひとし

うばさん

よろしくお願いします。

旦那さま

よろしくお願いします。

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鳥さんとの出会い

セキセイインコのピー助くん
ピー助ちゃん
鳥さんとの出会いを教えてもらえますか?

ひとし

うばさん

セキセイインコを飼いたいって思ったんですよ。何軒もペットショップを廻って。そしてお迎えしたのがピー助。『PSK』の名前の由来にもなっているんですよ。
ピー助・・・ピースケ・・・ PSK・・・なるほど!

ひとし

うばさん

当時は鳥さんに関しては何も知識がなかったので、必死に勉強しました。



ブリーダーを始めたきっかけ

サザナミインコの雛ちゃんたち
PSK Bird さんは今年(2019年)の2月で3周年を迎えられたとのことですが、そもそもサザナミインコのブリーディングを始めたきっかけは何だったんですか?

ひとし

旦那さま

僕の親戚の家でサザナミインコが繁殖したって連絡があって。

うばさん

私が動物関係の大学を出ているので、動物取扱業を比較的早く取得できました。サザナミインコと暮らすうちに、自分の家で生まれた子の巣引きも始めたんです。

お二人について

PSK Bird ご夫婦
お二人は小さい頃、どんなお子さんだったんですか?将来の夢とかありましたか?

ひとし

うばさん

動物は犬やセキセイインコを飼ったり、小さい頃から好きでした。将来の夢は動物園の飼育係!短大時代に動物園でインターンを経験したんです。インターンとはいえ裏方の仕事をさせていただき当時の自分の夢を叶えることができました。

旦那さま

僕もやっぱり動物が大好きでしたね。あと、高校くらいまではボクシングをやっていました。将来の夢はぼんやりとですが・・・牧場の経営者になりたかったですね。
牧場ではないですが、いまはたくさんの鳥さんたちに囲まれての生活。ある意味、夢がかなっているのではないでしょうか。今何羽の鳥さんがいるんですか?

ひとし

旦那さま

29羽ですね。鳥かごも15個くらいあります。
そして、犬のどんちゃんも!

ひとし

PSK Bird さんのお宅では犬のどんちゃんも暮らしています。

とてもお利口さんなワンちゃんで、取材中はおとなしくソファーでくつろいでいました。

余談ですが、実は僕は犬が大の苦手。

でも、どんちゃんはなぜかそんな僕にも優しく近づいて来てくれて、不思議と怖くなかったのです。

ブリーダーとして心がけていること

サザナミインコとペンギンさん
では、ブリーダー業について少し掘り下げた質問をさせて頂きたいのですが。PSK Bird さんがブリーディングで一番心がけている、気をつけていることって何ですか?

ひとし

うばさん

お迎えして頂く以上、とにかく病気に気をつけていますね。自宅に病気の原因となる菌などを持ち込まないように神経を使っています。あとは、30羽近くの鳥さんと暮らしていますが、ただ単に餌や水を与えてというだけにはしたくなくて、一羽一羽みんな大事に接しています。



里親さんとの関係

卵が入っている孵卵器
人間のお産と同じで産卵は体力を消耗するので、ペア(親鳥)が年間に育てる雛の数を制限し少数飼育にしていると聞きました。一羽一羽のお世話に手をかけていると雛ちゃんを手放すのも寂しい気持ちになると思いますが、手塩にかけて育てた雛ちゃんをどんな飼い主さんにお迎えしてもらいたいですか?

ひとし

うばさん

向上心がある人ですね。知識の向上心だけじゃなくて、お迎えした子のプロになってほしいんです。あとは、嘘をつかない素直な人。知らないことは知らないと言える人。鳥に関して知らないことは質問してほしいんです。私が持っているノウハウはいくらでもお伝えしますので。
里子に出した後、里親さんとのつながりはあるんですか?

ひとし

うばさん

バリバリあります!LINEやツイッターで「○○が出来るようになりました」とか成長報告をもらったりしますよ。
そういう関係性ってブリーダーでは珍しいんじゃないですか?

ひとし

うばさん

ブリーダーさんやショップさんによって違うと思います。私は疎遠になってしまうのが寂しいので、「最近○○ちゃんどうですか?」と連絡差し上げたり、一歳の誕生日にはバースデーメッセージをお送りすることもあります。サザナミインコの一歳って、人間でいうところの二十歳くらいなんです。だから私たちも里子ちゃんたちが一歳をお迎えできると喜んでいます。

ペットショップからのお迎えとブリーダーからのお迎えの違いは

PSK Bird さんちのサザナミインコたち
僕は今まで5羽の鳥さんをお迎えしてきたのですが、みんなペットショップからのお迎えなんです。ブリーダーさんから鳥さんをお迎えするってどういうことでしょうか?

ひとし

うばさん

育てた人(ブリーダーさん)がどんな人か知ることが出来ますよね。これから鳥さんをお迎えしようと考えている方には「その鳥さんの背景を知ることが出来るところからお迎えしてください」って私はよく言うんです。里親さんに喜ばれるのは、里子ちゃんのお父さんやお母さんに会えることなんですよね。あとは、整った環境をつくってあげられたり他の鳥との接触を防ぐことによって、感染症のリスクを減らすことができると思っています。
それは嬉しいかも。血縁関係が分かるんですね。僕もいまいっしょに暮らしている鳥さんたちの親鳥に会ってみたい!

ひとし

うばさん

里親さんの意識も変わるんですよ。血縁関係もそうですし、両親の病歴なども知ることが出来る。
両親の病歴を知ることでどういうどういう利点があるんでしょう?

ひとし

うばさん

鳥さんにも病気の遺伝ってあると思うんですよ。例えば、サザナミインコはリンパ腫が多いとか、それって遺伝性なんじゃないかなって。最初に日本にサザナミインコが輸入されて、その中から多く繁殖した子たちの中にたまたまリンパ腫になりやすい家系があったとか。あくまで憶測ではありますが。もし、PSK Bird の子たちからリンパ腫を発症した個体が出たら、里親さんたちに注意喚起が出来ると思うんです。そういうことが出来るかもしれないというのもブリーダーさんからお迎えする上での良い所だと思います。

旦那さま

話はちょっと逸れてしまうかも知れないんですが、僕は病院検査を受ける重要性がもっと広まるようにお伝えする活動ができればと考えています。将来的には今以上に鳥の未来が明るくなるよう望んでいます。
なるほど。お迎えには必ず検査を受けた上で、と。

ひとし



サザナミインコセミナーを始めたきっかけ

サザナミインコセミナーの資料表紙
では、ここでちょっとブリーダーのお話からは少し離れまして、昨年から開催されていらっしゃるサザナミインコセミナーについてお聞きします。サザナミインコセミナー、いわゆる勉強会ですが始めたきっかけは何だったんでしょうか?

ひとし

うばさん

里親さんたちから色々と質問が来るようになったんです。じゃ、いっそのことセミナーを開こうかと。

旦那さま

最初はここ(自宅のリビング)で開いたんだよね。里親さんを中心に呼びかけて10名ほどが集まってくださって。

うばさん

初回は「発情抑制について」というテーマでお話させて頂きました。
僕はその次の第2回目の水道橋でのセミナーに参加させて頂きました。PSK Bird さんとの出会いはそこから。その後も、横浜・京都・新潟と回を重ねてこられて、次回の第6回目はTSUBASAでのセミナーが7月に控えていますね。

ひとし

セミナーの内容

第2回サザナミインコセミナーの会場
サザナミインコセミナーはどのような方を対象として、どのような内容なのでしょうか?

ひとし

うばさん

サザナミインコについて学びたい人は誰でも歓迎です。サザナミインコを飼っていない人でも。内容としては「飼う上での注意点」「発情抑制」「色の遺伝」など。京都でのセミナーの際には獣医師の先生が「サザナミインコの生態と疾病」というテーマで講習をしてくださいました。
サザナミインコはまだ野生での暮らしや食べ物など分かっていないことが多いのではないですか?

ひとし

うばさん

そうなんです。これから積極的に解明していきたいと考えていて。これからは専門家の方へご協力をお願いしたり、ブリーダーさん同士の研究連携が大切だと考えています。これまで分からなかったことが解明されていけば嬉しいですね。
僕が受講して思ったのは、セミナーに参加することでサザナミインコつながりの鳥友さんが出来ますよね。サザナミインコの飼い主さん自体まだ少ないので、そのつながりはとても貴重なんですよ。

ひとし

うばさん

サザナミインコの飼い主のみなさんの悩みってそんなに変わらないんですよ。「ウチの子もそうですよ」の一言で安心出来るというか。悩みを共有するだけでも心が軽くなりますしね。あとは、私自身もこのセミナーを通して発見が多いんです。ウチの子以外のサザナミインコの話を聞ける機会として貴重なんです。発信だけでなく吸収も出来る。そしてやっぱり、純粋に楽しいんです。

今後のセミナーの展望

サザナミインコセミナーの会場の様子
今後もサザナミインコセミナーは続けられるのでしょうか?こうしていきたいなというような展望はありますか?

ひとし

うばさん

とにかく持続することです。聞きたい人がいる限りは続けたい。新しくて正しい情報を伝え続けていきたいです。他の人のやり方や知識を取り入れて、自分を常にアップデートさせたいなと考えています。
本日、取材をさせて頂いて感じているのは、お二人のバランスが素晴らしいと思うんです。指針の修正や提案などを旦那さまがアドバイスされてて。

ひとし

うばさん

これやりたい!って私が言い出したことを「これだったらこうした方が良いよ」って順序立ててくれるんですよ、主人は。
お二人のこの絶妙なバランスが PSK Bird を作り上げているんですね。

ひとし



ブリーダーをしていて一番嬉しかったこと

サザナミインコの雛たち
では、今一度ブリーダーに関しての質問に戻りますが、ブリーダーをしていて一番嬉しかったことって何ですか?

ひとし

うばさん

鳥さんを飼って間もない方へ「病院へ行って下さいね、先生のお話をよく聞いて、必要な検査があれば受けてくださいね」とお伝えし、病院検査の重要性、場合によってはPBFDなどの遺伝子検査を受ける重要性を分かっていただいた時ですね。「今までは病院には病気の症状が出たら行けばいいかなと思っていましたが、考え方が変わりました」と仰っていただき嬉しかったです。
旦那さまはどうですか?

ひとし

旦那さま

ウチからお迎えされた子がとにかく心配なんですよ。迷子情報などを見かけると、もしかして・・・とか。1年後も2年後も「元気にしていますよ」って連絡をくれるだけでとても嬉しいです。
里子に出した子たち、みんな覚えているものなんですか?

ひとし

うばさん

私はお迎えしてくれた里親さんたちの名字、その子の名前、里親さんとこういう話をいついつにした、というようなこと全部覚えています。主人には記憶力良すぎ!といつも驚かれます(笑)
でも、里親さんはとても嬉しいと思いますよ。心強いと感じてらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに、現在はサザナミインコのみのブリーディングのようですが、将来的に他の鳥種のブリーディングはお考えですか?

ひとし

うばさん

まだ具体的な鳥種は決まっていませんが、考えてはいます。

鳥のブリーダーとは

サザナミインコの卵
(取材時に偶然生まれた卵)
では最後に・・・うばさんにとって「鳥のブリーダー」とは?

ひとし

うばさん

NHKのあの番組みたいですね!音楽が流れてきそう(笑)
どんなクサいセリフでも良いですよ。そのまま記事にしますので(笑)

ひとし

うばさん

あはは(笑)そうですねぇ・・・『鳥への知識の追求者』ですかね。人にお伝えする立場なので、他の方より先進的な考え方をしていなければならないと思うんです。そのためには、常に新たな知識を取り入れ続ける必要がある。鳥の飼育方法や医療は発展途上ですし。ブリーダーとして、皆さんのお役に立てるように知識の先駆者という存在であり続けたいですね。

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インタビュー後は2階の鳥さんルームにもお邪魔させて頂きました。

ひとし

鳥さん専用ルーム
どんちゃんもいっしょに2階に上がってきました(笑)

ひとし

鳥さん専用ルーム
とても綺麗に整理・清掃されていますし、放鳥時も退屈しない遊び場の充実っぷり。全員ではないですが、撮影をさせて頂いた鳥さんたちをご覧ください。

ひとし

シロハラインコたち
シロハラインコちゃん
ヨウム
ヨウムちゃん
旦那さまに甘えているシロハラインコちゃん
旦那さまに握られているシロハラインコちゃん
旦那さまの肩に乗るウロコインコちゃん
旦那さまの肩でベッタリ甘えているウロコインコちゃん
サザナミインコちゃんたち
サザナミインコちゃん
そして、さらにもう一部屋あるんです。そう、雛ちゃん専用の部屋が!こちらにもお邪魔させて頂きました。

ひとし

サザナミインコの雛ちゃんたち
おしくらまんじゅうしてるぅ〜

ひとし

サザナミインコの雛ちゃんを触らせてもらう
すこし触れさせてもらいました。たまらない可愛さ・・・このまま君だけを奪い去りたい〜♪(古い)

ひとし

その日のInstagramTwitterには以下のように興奮気味に投稿 ↓

うばさん

ひとしさん、今日連れて帰ります〜?
と、僕の心がぐらんぐらん揺れちゃうようなお誘いもありましたが、大人しく帰宅しました(笑)

ひとし

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取材を通して、PSK Bird さんの高い志をひしひしと感じました。ブリーディングやセミナーを通して自分たちも飼い主さんたちも一緒に成長していきたいという想い。何よりも鳥たちへの深い愛情に満ち溢れていました。ブリーダーからお迎えするメリットもよく分かりましたので、僕自身、今後鳥さんをお迎えするならブリーダーからお迎えしようと決めました。PSK Bird さま、長時間に渡る取材へのご協力ありがとうございました!

ひとし

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ホームページ(リニューアル予定)

このたび、PSK Bird さまのホームページをリニューアルするとのことで、僕がその新しいホームページの制作を担当させて頂くことになりました。完成次第、お知らせしたいと思います。