目次
はじめに
かたやまひとしさんちのオカメインコ『ポテトくん』は、とっても歌が上手ですよね。
でも、そもそも鳥さんってなんで私たち人間の言葉や歌、口笛などを覚えて歌うことができるんですか?
鳥さんが『ピィピィ』『チュンチュン』のような鳴き声だけでなく、人間の言葉や歌、口笛のメロディーを覚えて上手に歌う・・・とっても不思議なことですよね。
今回は『おしゃべりや歌が上手な鳥さん【3つの特徴】』というテーマで解説をしますね。
ところどころで、YouTube『鳥くさいちゃんねる』の視聴者のみなさまより届いた愛鳥さんのおしゃべりや歌っている様子も紹介しますね。
①おしゃべり上手は『恋愛上手』
おしゃべりや歌が上手な鳥さん、1つ目の特徴は『恋愛上手』。
野生の鳥さんのなかには、オスがメスの鳴き声を真似ることで相手への愛情を表現する鳥さんがいます。
そのため、オスはメスの鳴き声を一生懸命に聴いて、必死に覚えようとします。
(なみママさんちの『なな』ちゃん:となりのトトロ♬)
しかし、一羽で飼われている鳥さんは普段から僕たち人間としか触れ合っていないので、自分のことを人間だと思っていることもあるとか。
つまり、飼い鳥さんは僕たち人間に恋をすることもあるんです。
鳥さんも人間も、音声によるコミュケーションがお互いの気持をつたえあう主な手段です。
僕たち飼い主が、毎日鳥さんに話しかけている言葉、たとえば『かわいいね』『大好きだよ』『どうしたの?』など。
(シルルさんちの『メル』ちゃん:大好き・東京オリンピック)
鳥さんたちが飼い主さんに恋心を抱くようになると、それらの言葉を必死におぼえてしゃべろうとしたり、真似ようとするのは、とても自然なことですよね。
鳴き声の真似が上手なオスはメスにモテます。
そして、こういった恋愛の構造上、多くの鳥種において、おしゃべりや歌を歌うのはオスだけというのがほとんどです。
『恋愛上手』な鳥さんほど、おしゃべりや歌が上手なんだと思います。
②おしゃべり上手は『世渡り上手』
これは、野生の鳥さんではおそらく見られない、飼い鳥さんならでは、なんですが。
おしゃべりや歌が上手な鳥さん、2つ目の特徴は、『世渡り上手』。
鳥さんと人間は、会話で気持ちを伝え合うことはおそらくできないんですが、僕の10年ほどのバードライフの経験上、お互いに表情やしぐさで相手が『喜んでいるのか』『怒っているのか』はたまた『哀しんでいるのか』『楽しんでいるのか』という、いわゆるおおまかな喜怒哀楽くらいはわかり合えている気がします。
たとえば、僕が何かしらしょんぼりと気落ちしているときに、普段は僕の手や肩に自ら乗ってくることのないサザナミインコのなすびくんが、指に飛び乗ってきて僕のほうをじっと見つめたり。。。まるで鳥さんになぐさめてもらっているかのような気持ちになります。
そのような経験を僕は何度も体験しています。
鳥飼いさんは、きっと同じような経験・・・あるのではないでしょうか?
たとえば、愛鳥さんが上手におしゃべりをしたり、歌を歌ってくれたとき、飼い主のあなたは手を叩いて喜んだり、満面の笑みでほめてあげたりしますよね。
(空マルゴットさんちの『空』ちゃん:終わらない鳩ぽっぽ)
飼い主さんの楽しそうだったり喜んでいたりする様子は、鳥さんにとっても自分ごとのように嬉しいものです。
そして、飼い主さんのなかには(僕もそうなんですが)、おしゃべりや歌を褒めたと同時に好物のおやつを与えたりもします。
クリッカートレーニングなどがそれにあたります。
そうなってくると、鳥さんも『ぼくがおしゃべりをしたら、飼い主さんは喜んでくれるだけじゃなくて大好きなおやつまで出してくれる❗』と学習をします。
すこし推測の域ではありますが、そんな『世渡り上手』な鳥さんは、おしゃべりや歌が上手なのではないでしょうか。
③おしゃべり上手は『危機管理』が上手
おしゃべりが上手な鳥さん、3つ目の特徴は、『危機管理が上手』。
鳥さんは本来、野生では群れをなして生活をしています。
野生の鳥さんは捕食をされる側、つまり、捕まえられて食べられてしまう側の動物です。
つねに、外敵からの危険と隣合わせで生活をしています。
群れをなして生活するということは、とても合理的なんです。
1羽で生活をするよりも100羽など多数で群れをなすことで、自分が目立ちにくくなるので外敵に襲われる確率がグンと減りますよね。
(よっちゃんいかさんちの『はく』ちゃん:お友達のオカメさんに言葉を教えている)
そんな群れのなかで、みんなが『ピュイピュイ♫』って鳴いているのに、自分だけ『ピッピッピ♫』って鳴いているとかなり目立ちます。
群れのなかで目立ってしまうと自分だけが狙われる危険性が高まります。
飼い鳥さんは、そのような外敵に直接狙われることはないでしょうが、本能的に周りに合わせるという意識が働いて、仲間と同じようなフレーズや鳴き声を真似るのかもしれません。
これも推測の域ではありますが、『危機管理が上手』な鳥さんは、飼い主さんのおしゃべりや歌を真似るのが上手なのではないかな?と思います。
おわりに
今回は、『おしゃべりや歌が上手な鳥さん 3つの特徴』について解説をしました。
『恋愛上手』だったり、『世渡りが上手』だったり、自分の身を守る『危機管理』が上手な鳥さんは、おそらく飼い主の僕たちのおしゃべりや口笛のメロディーなどを、おぼえて歌うのが得意な傾向にあると思います。
ただ、最初の方でもお話しましたが、多くの鳥種においておしゃべりや歌を歌うのはオスがほとんどで、メスはおぼえることが苦手だったりします。
さらに、オスでもおしゃべりや歌がとても苦手な子もいます。
鳥さんのおしゃべりや歌う姿に憧れて鳥さんをお迎えしたけど、その子がメスだとわかったり、オスでもおしゃべりや歌が苦手だったりしても・・・当たり前ですが、飼育放棄をしたり愛情をそそぐのをやめてはいけませんよ。
ちょっとつらい話をしますが、僕たちがお迎えしている鳥さんたちは、販売されることが目的で繁殖をされた鳥さんがほとんどです。
僕たちは愛玩動物(ペット)を愛する機会をお金で買っているんです。
本来なら、生まれてくるはずのなかった命。
その子の体の健康や心の幸せを左右するのは、僕たち飼い主の日々の丁寧な飼育と注ぐ愛情がすべてです。
鳥さんがおしゃべりしてくれるのを期待してお迎えしたのに、それがかなわないと分かってしまっても、その子の生涯を命をかけて守ってあげてくださいね。
心からそう願います。
これからも、あなたのバードライフを応援させてくださいね。
『鳥くさいどっとこむ』かたやまひとしでした。