
インコなどの飼い鳥さんは、その愛らしい姿やユニークな性格で、僕たち飼い主はトリコになっていますよね。
しかし、中には「なかなか懐いてもらえない・・・」と悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか?
今回は、実際にそんなお悩みをもった飼い主さんから寄せられたご相談内容と、僕からの具体的なアドバイスをもとに、愛鳥さんとの信頼関係を深めるための方法を詳しく解説します。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。

目次
ご相談内容

家族にも飼い主の私にもあまり懐かないオカメインコ(愛情も注いでます!)と暮らしています。
最近になって、手の上でご飯を食べてくれたり、頭の上にの飛んで乗ってきてくれたりしてくれるようにはなりました。
オカメインコの機嫌がいい時は、私の指を脚元に近づくけて「怖くないよ」「〇〇ちゃん~おいで」と、優しく声掛けしがら話してはいますが、これからちゃんと慣れてくれるのか不安です。

このご相談からは、飼い主さんが日々オカメインコに対して深い愛情を注ぎ、少しずつですが信頼関係が築かれている状況が伺えますが、ご本人はこれから慣れてくれるのか不安なようです。
僕からの回答を次の章に分かりやすくまとめてみました!
愛鳥さんとの信頼関係を築く3つのポイント

インコなどの飼い鳥さんとの信頼関係は、無理のないアプローチと日々の積み重ねで築かれていきます。
ここでは、実践的な3つのポイントを詳しくご紹介します。
①鳥さんとの接し方の基本中の基本

優しい声がけ
ご相談いただいた飼い主さんのように、「怖くないよ」など優しく声をかけながら指を近づける方法はとても良いです。
鳥さんのとの接し方の基本をしっかりとおさえてらっしゃいます。
鳥さんは飼い主さんの声やトーンに敏感なので、安心感を与える声かけは信頼関係を築くという点でバッチリです。
毎日のルーティンを大切に
毎日、決まった時間に触れ合う(放鳥する)ことで、鳥は飼い主さんとの関係性や日々の暮らしに安心感を覚えます。
例えば、朝のケージ掃除タイムや夕方の放鳥タイムなど、決まった時間のアクションは、鳥さんも「これは◯◯の時間だ!」とおぼえてくれます。
ボディランゲージも意識
声だけでなく、鳥さんへの優しい目線や身振り手振りも大切です。
鳥さんは飼い主さんの表情や仕草を敏感に感じ取ります。
ただし、身振り手振りは突然おこなうとびっくりしてしまう子もいるので、その点に注意しましょう。
②成功体験の積み重ね

クリッカートレーニングの活用
クリッカーというツールを使って、『飼い主さんが望む行動をしてくれたらご褒美のおやつをあげる』というコミュニケーショントレーニングは、飼い主さんと鳥さんの絆を深めるのに非常に有効です。
【鳥さんと握手することを目標として具体例を挙げると・・・】
①鳥さんが指を見てくれたら、すかさずクリッカー音を『カチッ』と鳴らしておやつをあげる。
②鳥さんが指の方に少しでも近づいてくれたら、すかさずクリッカー音を『カチッ』と鳴らしておやつをあげる。
③鳥さんがさらに指の方に向かって進んできたら、すかさずクリッカー音を『カチッ』と鳴らしておやつをあげる。
④鳥さんがくちばしでも脚でも指にタッチしてくれたら、すかさずクリッカー音を『カチッ』と鳴らしておやつをあげる。
⑤偶然でも良いので鳥さんが指を掴んで(握手して)くれたら、すかさずクリッカー音を『カチッ』と鳴らしておやつをあげる。
このような流れで、時間をかけてトレーニングします。
クリッカートレーニングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
鳥さんの集中力は長時間持ちません。1回のトレーニングを10分前後に区切るなどの工夫をしましょう。


③ほめることの大切さ


言葉の力
「いい子ね!」や「来てくれて嬉しいよ!」といった褒め言葉は、鳥さんにとって大きな安心感となります。
愛情表現の強化
声だけでなく、やさしいタッチや軽いナデナデも取り入れて、褒める際のバリエーションを増やすとより効果的です。
行動のタイミングを逃さない
さきほど挙げた『クリッカートレーニング』でも大事な要素ですが、飼い主さんが望む行動を鳥さんがしてくれた瞬間に褒めることで、行動とご褒美(ほめられることやおやつをもらえること)の結びつきをしっかりと学んでもらうことができます。
注意点とトラブル回避のためのポイント




鳥さんとのコミュニケーションやトレーニングには、以下のような注意点があります。
これらを意識することで、トラブルを未然に防ぎ、より良い関係を築くことができますよ。
焦らず、鳥さんのペースに合わせる


個体差を理解する
鳥さんはそれぞれ性格が異なり、慣れるまでの時間にも個体差があります。
焦って急激な変化を求めず、鳥さん自身が安心できるゆっくりペースで進めましょう。
無理強いしない
鳥さんがあきらかに嫌がる様子や、ストレスサイン(翼を広げる、後ずさりする、威嚇するなど)が見られた場合は、無理に接触を続けるのではなく、一旦距離を置いて様子を見ることが大切です。
まとめ:愛情と工夫がつむぐ深い絆


今回ご紹介した方法は、すでに鳥さんが少しずつ懐き始めているという現状をさらに進展させるための具体的なアプローチでしたが、まったく懐いていないケースでもこれらの方法は活用できます。
無理のない接し方、成功体験の積み重ね、短時間で頻度を増やすトレーニング、そして積極的に褒めること――これらを継続することで、鳥さんとの信頼関係は確実に深まります。


大切なのは、焦らず、鳥それぞれのペースを尊重すること。
飼い主さんの愛情と工夫が、日々の小さな成功を積み重ね、やがて大きな絆へと繋がるはず!
あなたの愛情と努力が実を結んで、鳥さんとのより楽しい毎日が広がることを心から願っています。