『鳥さんを飼っている人は鳥アレルギーに気をつけましょう』とよく聞きますが、鳥アレルギーって具体的にはどんな症状でどう注意すれば良いのでしょうか?
鳥アレルギーは、正式には『鳥関連過敏性肺炎』と呼ばれています。
今回は、鳥アレルギーの主な症状、原因と予防対策や僕自身が実際にアレルギー検査を受けた実体験などについてお話します。
目次
鳥アレルギー(鳥関連過敏性肺炎)の主な症状
痰(たん)をあまり伴わない「コホンコホン」というような乾いた咳や息苦しさが続きます。
また、38度を超すような発熱を発症することもあります。
風邪をひいた時に、これらの症状だけがいつまでも続き「風邪が長引くな・・・」と自己判断してしまい、診断や治療が遅れる方も多いようです。
原因(どんな人が発症しやすいか?)
鳥アレルギー(鳥関連過敏性肺炎)を引き起こす原因物質は、鳥の皮膚から出るいわゆるフケのような「ブルーム」というタンパク質です。
ブルームは鳥の脂粉や羽毛、フンなどに付着しています。
このブルームに対して過敏に反応してしまう体質であり、ブルームを吸い込む頻度が高い場合に鳥アレルギーを発症するとされています。
- 鳥の飼育をしている人
- 日常的にハトと接触している人(ハトへの餌やり・近所にハト小屋がある)
- 羽毛布団やダウンジャケットを使用している人
治療法
もし、鳥アレルギー(鳥関連過敏性肺炎)と診断されてしまった場合、医師からはまず原因となる飼い鳥を手放すように指導される可能性が高いです。
鳥飼いにとって、愛鳥は我が子同然です。
そのような悲しい事態にならないように、下記のような予防対策をおすすめします。
また、症状が重い場合はステロイド薬の服用が必要になり、場合によっては入院治療となります。
予防対策
鳥を飼育している場合の予防対策としては、ブルームを含んだ脂粉などを室内の空気中から少しでも除去するために、空気清浄機を常時運転させるのが効果的です。
ただ、空気清浄機で全ての脂粉などを除去することは不可能です。
我が家では、空気清浄機の稼働と併せて、一日数回、ロボット掃除機を運転させています。
日頃から室内の掃除を徹底し、毎日のケージ掃除はもちろん、ケージの大掃除(丸洗い)を定期的に行いましょう。
なお、ケージを掃除するときは、脂粉や細かな羽毛が舞いますしフンに直接触れることもあります。
マスクを装着して行いましょう。
また、アクリルケージ(アクリルケース)でケージを囲ってみるのも脂粉の散乱を防ぐという点において効果的でしょう。
とても悲しいことですが、愛鳥の香りを嗅ぐという行為も脂粉を直接吸入してしまうという点でおすすめしません。
体験談:鳥アレルギーの検査を受診しました
僕自身、2019年の5月に鳥アレルギーの検査を受診しました。
ゴールデンウィーク前あたりから風邪で体調を崩していたのですが、咳の症状だけがなかなか治まらずにむしろどんどん悪化していきました。
かかりつけの内科でその旨を伝えて、咳止めの薬を処方してもらいましたが全く効かず。。。大学病院の呼吸器内科で診てもらうことに。
実は学生時代から風邪の症状の終わりかけに咳が止まらなくなることはよくあり、呼吸器内科でも診てもらったことはありましたが、レントゲン等の検査でも喘息とまでは診断されませんでした。
しかしながら、今回は咳喘息と診断され、今後長期的な治療が必要とのことでした。
同じ大学病院で2年前にも精密な検査を受けて、喘息ではないと診断されたのに・・・とちょっとモヤモヤした気持ちにはなりましたが・・・
そして、医師との会話の中でふと頭の中によぎったのは「もしかして、自分は鳥アレルギーなのではないか?」ということでした。
もし、喘息を誘発する原因が鳥の脂粉だとしたら、最悪の場合、我が子たちとお別れしなければならないかも・・・
と、医師には鳥を飼育していることを隠そうかとも一瞬思いましたが、正直にその旨を伝えました。
アレルギー検査の結果が出るまでの数日間は、毎日そのことが頭から離れず、最悪の検査結果を想定して対応策などを考えていましたが、僕としては何とか飼育環境と生活環境を改善しながら、命と引き換えにでもこの子たちと暮らそうと決意していました。
検査の結果は・・・鳥アレルギーに関しては陰性でした。診察室で思わず声を上げてしまうくらいホッとしました。
(ちなみにアレルギー検査で反応が出た項目は、ハウスダスト・ダニ・花粉でした)
鳥を飼育している以上、鳥アレルギーは将来的にいつ発症してもおかしくないとのことでしたので、今後も引き続き室内とケージ内の掃除を徹底して脂粉を出来るだけ吸わない生活を心掛けるようにします。