かたやまさんの『インコなど鳥を飼う10のデメリット』や『放鳥しよう!』の記事を読んで、『放鳥』の大切さは分かりましたが、放鳥中に何か気をつけることはありますか?
鳥をずっとケージの中に入れて鑑賞するだけの毎日。。。
インコなど鳥を飼う10のデメリット 〜放鳥タイムが必要です より引用
「小動物だから餌と水さえ与えれば十分だろう?」なんてとんでもないことです。
一日に数十分でも良いですから、ケージの外に放鳥してあげましょう。
飼い主は、朝から夜まで会社や学校で人と接し、いろいろな体験をし、自分の意志で生活をコントロールすることが出来ます。
しかし、鳥は飼い主が居ない間、部屋のケージの中でずっとひとりで飼い主の帰りを待ち続けるだけ。
やっとやっと飼い主が帰宅しても、疲れた飼い主はさっさとご飯を食べ、お風呂に入って就寝。。。
これでは鳥のストレスは溜まるばかりです。
鳥はストレスが溜まったり、退屈で相手にしてほしくなったりすると、飼い主の気を引こうとして毛引き(自分で自分の羽根を引き抜く行為)をしてしまいます。
毛引きから出血、感染症。。。最悪のケースになることも。
また放鳥には運動不足を解消する効果もありますし、肥満防止にもつながります。
鳥はいつでも飼い主であるあなたを見ていますし、少しでも多くそばにいたがるものです。
毎日の放鳥タイムを設けてあげましょう。
飼い鳥にとって放鳥タイムはとても大切な時間です。
しかしながら、鳥さんに負わせてしまう事故の大半は放鳥中に起きているという事実もあります。
今回の記事では、放鳥中に起こると想定される事故として6つのケースとそれぞれの対策法について解説します。
僕がヒヤリとした体験談もお話しますね。
目次
放鳥は人間と鳥さんが同じ空間を共にする室内でおこなわれますので、愛鳥さんを事故から守ることができるのは飼い主のあなただけと言っても過言ではありません。
実際にどのような事故が想定されるのか、代表的な6つのケースを挙げてみました。
鳥さんが食べてはいけないものを口にしてしまい、体調を崩す可能性があります。
以下に『鳥に食べさせてはいけないもの』の一部を記載します。
また、今後別の記事にて、これらについては詳しく解説をする予定です。
- 果物
- アボカド
- 果物の種
- 野菜
- 玉ねぎ
- 長ねぎ
- にら
- にんにく
- オクラ
- モロヘイヤ
- サトイモ
- 生の豆類 …etc
- 人間が食べるもの
- チョコレート
- 炊いた米
- パン
- 麺類
- アルコール飲料
- お菓子
- カフェインを含む飲料 …etc
- 観葉植物の多く
- 重金属
- カーテンウェイト(鉛)
- ハンダ(鉛)
- 釣りのおもり(鉛)
- ガスコンロの五徳(鉛)
- ステンドグラスの枠やつなぎ目(鉛)
- 安価なおもちゃやアクセサリー(鉛)
- 亜鉛メッキ加工されたもの(亜鉛)
- 電気コード(銅) …etc
- 飼育書・獣医師・インターネットなどから、『鳥に食べさせてはいけないもの』についての知識を得る。
- 与えて良いか迷ったものや、良いか悪いか意見が分かれるものについては与えないのが無難。
- 人間の食事中には放鳥をさせない。
- 放鳥中に鳥さんがかじる可能性があるもので、危険なものがあれば撤去、もしくはそのつど、接触できない場所に移動させる。
鳥さんを飼うまでは、放鳥中は『ずっと飛び回っている』というイメージがある方がほとんどだと思います。
しかし、実際に鳥さんと生活をしてみると、案外、床やテーブル、ベッドの上などをトコトコと歩きます。
飼い主さんの視界に入らないところを鳥さんが歩いていると、気づかずに足やお尻で踏んでしまい、怪我をさせたり場合によっては即死させてしまうこともあります。
とても悲しいことですが、実際にそのような事故のケースはよく聞きます。
- 眠いときや集中力が散漫なときには放鳥をしない。
- 脱いだままの服など、鳥さんがもぐってしまいそうなモノは片付けてから放鳥をする。
- 床を歩くことを習慣化させない。
鳥さん同士にも相性があります。
相性が悪い鳥さん同士を同時に放鳥させていると喧嘩をすることはよくありますし、普段仲が良いと思われていた鳥さん同士でも、何かの拍子で激しい喧嘩をすることがあります。
いがみ合うだけの喧嘩くらいで収まれば良いですが、ときには相手の身体をくちばしで傷つけて怪我を負わせてしまうような激しい喧嘩に発展することもあるので、放鳥中は気が抜けません。
もちろん、怪我にまで至らないとしても、放鳥中にいつも喧嘩が発生してしまうのは、お互いの鳥さんにとって放鳥タイム自体が大きなストレスになってしまうかもしれません。
また、鳥さんと他の動物(猫や犬など)を同じ時間に同じ場所で遊ばせるのもです。
『うちの猫ちゃんはおとなしいから大丈夫』とあなたが思っていても、それはあくまで人間の希望的観測に過ぎません。
穏やかな性格の猫ちゃんやワンちゃんであることを、飼い主さんは十分に知った上でいっしょに遊ばせているのだとは思いますが、襲う側の動物には悪意がなくても、動物の本能としての攻撃的な部分が突然表に出てしまう可能性がゼロとは言い切れないのです。
同じ屋根の下で共生させることは何ら問題はないと思いますが、どうしても同じ時間に同じ空間で猫ちゃんやワンちゃんと鳥さんを遊ばせないといけない理由はないように個人的には感じます。
長年、いっしょに遊ばせていて今までまったく問題がなかったということで、これからも鳥さんと猫ちゃんやワンちゃんを遊ばせるとしても、引き続き細心の注意を払ってくださいね。
- 相性の悪い鳥さんは別々に放鳥をさせる。
- 鳥さんと他の動物を同時に同じ空間で遊ばせない。
放鳥中についうっかりと窓の換気をしてしまったり、宅配の人が来て肩に鳥さんを乗せたまま玄関のドアを開けてしまったり。
放鳥中の不注意や油断が原因で鳥さんを家の外に逃してしまうケースはよくあります。
- 窓や玄関を開けるときには、鳥さんがちゃんとケージ内にいることを確認するクセをつける。
- 窓や玄関に『鳥がケージにいるか確認!』などと貼り紙をする。
- 『これから放鳥をするよ!』と家族同士で声がけをする。
- 普段から玄関スペースに連れていかない。
- 宅配などを受け取る場合は、できるだけ時間指定をしたり、置き配や宅配ボックスを利用する。
『鳥を迷子にさせてしまう』 = 『死なせてしまう可能性が極めて高い』というとてもつらい現実があります。
迷子にさせてしまった鳥さんがあなたの元へ戻ることはないとわかったとき、寿命や病気で失った哀しみとはまた別の比べようのない後悔が待っています。
普段からのちょっとした意識ひとつで、放鳥中に起きる迷子の事故は極限まで防ぐことができます。
鳥さんの爪が長く伸びすぎていると、服やカーペットなどの布製品に爪を引っかけてしまうことがあります。
また、ケージの網目の間隔が狭い部分などに爪が巻き込まれてしまうことも。
いずれも、爪が折れて出血をしてしまったり、爪が引っかかった際に鳥さんがパニックになって暴れることで、脚を骨折することもあります。
- 布製品に脚の爪が引っかかって歩きにくそうにしているしぐさを見かけたり、飼い主さんの手に止まったときに皮膚に爪の鋭さを感じたら爪を切りましょう。
- 爪が引っかかりそうな布地の服・カーペット・ソファーカバー・鳥さん用のおもちゃや飼育用品など、室内の環境を見直しましょう。
ひとりで爪切りをするのが難しい場合は、ひとりが保定(鳥さんの身体を手で握って固定させること)して、もうひとりが爪を切るなど家族やパートナーとで協力して爪切りをしましょう。
ただ、どうしても鳥さんの爪を切るのが苦手だったり、『鳥さんに嫌われてしまうかも・・・』と不安な飼い主さんは、無理をせずにかかりつけの動物病院や爪切りのサービスを提供しているペットショップなどでプロの方に切ってもらうことをオススメします。
わが家でも、文鳥のラムネくんとオカメインコのポテトくんは僕と恋人とで爪を切りますが、僕が保定に自信がないサザナミインコたちについては、動物病院で切ってもらうことが多いです。
鳥さんは突然大きな物音や揺れなどの衝撃が発生すると、驚いてパニックになり部屋中を激しく飛び回ることがあります。
その際、パニック状態のため、飛行をうまくコントロール出来ずに部屋の壁や天井、家具などに激しくぶつかってしまう危険性があります。
同じように、飛ぶことを覚えたばかりの幼鳥さんも、飛行中に何かに身体をぶつけてしまうということがあります。
- 飛ぶのがまだ上手ではない幼鳥さんは、放鳥中にはカーテンを閉めておくのも良いかもしれません。
- パニックへの対策・対処法を準備しておく。
鳥さんがパニックになる原因はさまざまです。
完全にその原因を排除することはできませんが、パニック後の対処法やある程度の対策は可能です。
気持ちが繊細なオカメインコはパニックにおちいることが多いですが、ほかの鳥種でもパニックになることはあります。
鳥さんのパニックについて詳しくお知りになりたい方は、以下の記事もあわせて読んでみてくださいね。
僕が初めての鳥さんをお迎えして間もない頃でした。
文鳥のチロルちゃんを放鳥させていたときに、ベッドの上でうつらうつらとうたた寝をしてしまったことがあります。
チロルちゃんの「んぎゃっ!」という鳴き声で目が覚めると、僕のお尻のすぐそばでチロルちゃんが少し息を荒くしていました。
僕のお尻でチロルちゃんを踏んでしまったのです・・・
幸い、何事もなく数分後にチロルちゃんは元気に飛び回り、餌も食べ始めましたが肝を冷やす思いでした。
また、こんなこともありました。
ベランダで洗濯物を干し終えて部屋に戻ろうとしたとき、そこには部屋の中を飛び回る文鳥やオカメインコの姿が・・・
夏だったので、窓を全開にしたままベランダに出て数分間洗濯物を干していたのです・・・
すみやかにそっと戸を閉めました。
血の気が引きました。
もうお分かりだと思いますが、これらの事故のほとんどは「ながら放鳥」が原因です。
・スマホを操作しながら・・・
・テレビを観ながら・・・
・読書をしながら・・・
・食事をしながら・・・
・居眠りしながら・・・
・家事をしながら・・・
放鳥をしながら何か他のことに夢中になってしまうと、鳥さんがあなたの視界や意識の中からふと消えてしまう瞬間が訪れます。
『放鳥中は常に鳥さんに意識を向けておく』くらいの姿勢が必要です。
ひとりで放鳥をしなければならないときは、それらの用事をすべて終わらせてから行いましょう。