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鳥さんをお迎えしたら動物病院で総合健康診断(バードドック)を受診しよう

鳥さんをお迎えしたんですが、飼育本を読んでいると「病院で健康診断を受けましょう」って書いてありました。具体的にはどのような検査を受ければ良いのでしょうか?検査の費用も気になります。

ひとし
ひとし

『鳥くさいどっとこむ』のかたやまひとしです。
鳥さんをお迎えしたときには、出来るだけ早めに動物病院での総合健康診断(バードドック)を受診することをおすすめします。
先日、我が家でも新しく鳥さんをお迎えしたので、その時受診した健康診断について内容はもちろん、検査費用のだいたいの相場もお伝えしますね。

鳥さんをお迎えした際に健康診断を受診する理由

キャリーケージで動物病院へ行くオカメインコのポテトくん

鳥さんは野生下では自分の身を外敵から守るために、少しくらい体調が悪くても平気なふりをします。

飼い鳥でも同じく、本能的にそのような行動を取るため、飼い主が鳥さんの病気やケガなどの体調不良を気付いてあげるのが遅くなる原因にもなります。

予防医療の観点からも、普段から動物病院での定期的な受診を心掛けるのが良いでしょう。

そして、鳥さんを新たにお迎えした際には一度、感染症などの検査も含む総合的な健康診断を受診することをおすすめします。

雛が育てられたペットショップやブリーダーでの飼育環境はほとんどの場合、複数の他の鳥さんたちと一緒に飼育されており、感染症にかかっている可能性があります。

信頼のおけるペットショップやブリーダーからのお迎えであっても、特に先住の鳥さんがいる場合はその子たちへの感染拡大を防ぐためにも出来るだけ早めに受診しましょう。

もし、ペットショップやブリーダーにて購入の予約をしていてお迎え日が決まっている場合は、予め動物病院で総合健康診断の予約を済ませておくと良いでしょう。

お迎え日当日は、移動や突然の環境の変化で鳥さんも心身ともに疲れているのでお迎え翌日から2、3日以内での受診がベストです。

ひとし
ひとし

先住の鳥さんがいる場合、感染症の陰性が確認されるまでは新しい鳥さんとの同時放鳥は控えましょう。




どのような検査を受診すれば良いの?

獣医さんのイラスト

鳥さんの健康診断では以下の3つの基本的な検査を行います。

  • 身体検査
  • 糞便検査
  • そ嚢(そのう)検査

また、お迎えして初めての健康診断では上記の検査にくわえて下記の検査も行うことをおすすめします。

  • 遺伝子検査(病原体検査)
  • 血液検査
  • レントゲン検査
ひとし
ひとし

我が家では新しい子をお迎えした際には、基本的な3つの検査の他には遺伝子検査のみをお願いしています。

血液検査・レントゲン検査・遺伝子検査に関しては、予算も含めてその子に必要だと思われる検査を獣医師と相談して決めましょう。

身体検査

保定されているオカメインコのポテトくん

翼やくちばしの状態、骨格や筋肉に見合った体重であるかなども含めて身体全体を視診し、聴診器で心肺の音も聴診します。

爪が伸びている場合は爪切りも行います。

糞便検査

くるみちゃんの糞便をラップの上に置いている

糞便の状態(消化不良はないか、水分過多や下痢でないか、色の異常、血便ではないか等)を確認し、顕微鏡で糞便の中の細菌・真菌・原虫、寄生虫を調べます。

ひとし
ひとし

出来るだけ新鮮な糞便で検査したほうが精度は高まります。

病院到着後や病院へ向かう途中のキャリーケージの中で排出した糞便が望ましいですが、念の為出かける前に自宅で採取した糞便をラップなどに包んで持参するのが良いでしょう。

そ嚢(そのう)検査

そ嚢(そのう)がパンパンになっている文鳥のラムネくん

そ嚢(そのう:食べたものを一時的に蓄えておく消化管の一部)内にトリコモナス症やカンジダ症などの病原体が増殖していないかを調べます。

口からチューブを挿入して、そ嚢液を採取することで検査出来ます。

ひとし
ひとし

そ嚢検査が出来る・出来ないが、鳥さんを診ることが出来るかどうかの判断材料のひとつとなります。

鳥さん専門医以外の動物病院へかかろうとする際は、予め電話でその点を確認しておくと良いでしょう。

遺伝子検査(病原体検査)

感染症のイラスト

PBFD(オウム類嘴-羽病)、BFD(セキセイインコのヒナ病)、クラミジア症(オウム病)などの感染症を調べることが出来ます。

遺伝子検査は受診した病院とは異なる外部機関にて検査を行うため、結果が分かるまで通常2週間ほどかかります。

PBFD(オウム類嘴-羽病)

同居鳥の羽毛や糞便を吸引することによって感染。

主に羽毛異常、突然死、食滞・食欲不振などの消化器系の症状が見られます。

BFD(セキセイインコのヒナ病)

PBFDと同様、同居鳥の羽毛や糞便を吸引することによって感染。

主に突然死、羽毛異常、皮下出血などの症状が見られます。

ひとし
ひとし

僕がお世話になっている病院では、PBFDとBFDの検査に際して鳥さんの爪を少し短めに切り、そこから必要な血液を採取するということでした。

クラミジア症(オウム病)

飼い鳥ではオカメインコやセキセイインコへの感染率が高い。

主な症状として、膨羽・沈うつ・食欲不振・体重減少など。呼吸器系では、くしゃみやあくび、咳や呼吸困難など。

検査には約一週間分の糞便が必要となるため(予約時に確認して下さい)、ブリーダーからお迎えする場合は可能であればお迎えまでの数日間分の糞便の採取をお願いするのも良いかもしれません。

感染症に関する参考書籍はこちら ↓

血液検査

注射器を持った鳥さんのイラスト

肝臓や腎臓の状態、高脂血症などについて調べます。

血液は首の静脈からわずかに採血します。

レントゲン検査

サザナミインコのなすびくんのレントゲン画像

甲状腺、心臓、肺、肝臓、腎臓、胃腸、精巣、卵管などさまざまな臓器状態、腫瘍や異物が無いか、骨折なども確認出来ます。




健康診断の費用について

レシートのイラスト

病院に電話予約をする際に費用を聞いておくと安心です。

我が家にお迎えしたサザナミインコのくるみちゃんが初めての動物病院で受診した項目は下記の通り。

  • 身体検査(初診料):1,500円
  • 糞便検査:500円
  • そ嚢(そのう)検査:1,000円
  • 遺伝子検査(病原体検査):12,000円

合計:15,000円(+消費税)

検査項目が上記と同じであれば、他の病院でも相場はこれくらいだと思います。

(※過去にお迎えした5羽も違う病院で受診したこともありますが、ほぼこれくらいの料金でした)

ひとし
ひとし

くるみちゃんの遺伝子検査の結果が先日届きました。

結果はPBFD、BFD、クラミジア症の3項目すべて陰性でした!

お迎えして約2週間、先住の鳥さんたちとは別々の放鳥でしたが、本日から同時放鳥を解禁しました!

初めての同時放鳥の様子はYouTubeにて公開しております。

ぜひ、ご覧ください!