オカメインコを飼いたいなって思っているんですが、どんな鳥さんですか?
文鳥は飼ったことがありますが、オカメインコは少し大きな鳥さんなので、鳴き声の大きさも気になります。
性格や寿命についても知りたいです。
表情豊かでのんびりとしたその性格から飼い鳥のなかでも特に高い人気を誇るオカメインコ。
今回はオカメインコの『生息地』『名前の由来』『値段』『体長と体重』『性格』『鳴き声や歌』『寿命』などを詳しく解説します。
そして最後に、僕が感じているオカメインコの魅力についてもお話しますね。
目次
生息地
野生のオカメインコがどんな地域に住んでいるか、ご存知ですか?
野生のオカメインコは、オーストリア内陸の乾燥地帯に生息しています。
渡り鳥ではありませんが、20羽ほどの小さな群れで気候に合わせて餌を取りやすい場所や、水場を求めてかなりの長距離を放浪します。
野生下・飼育下ともに穏やかな性格として知られるオカメインコですが、実は飛行速度はかなりの高速で、まるでツバメのように一直線に飛んだかと思うとクルリと器用に旋回をするような優れた運動神経も備えています。
食性は『雑食性』で、地上に落ちたイネ科の植物を好んでついばんだり、ときには柔らかい果実や昆虫を食べて暮らしています。
ユーカリの木の枯れ枝で休憩をする姿などもよく見かけられるそうです。
名前の由来
オカメインコは英名では、『Cockatiel(コッカテイル)』と呼ばれています。
その由来はポルトガル語の『Cacartilho(カーカティロ)』。
『小さなオウム』という言葉に由来します。
日本での呼び名は、頬にある橙色の斑点が日本に古来からある女性を模したお面『おかめ』に似ていることから『オカメインコ』と名付けられました。
ちなみに、我が家のオカメインコ、ポテトくんは『ホワイトフェイス』という品種ですので、頬の斑点はありません。
値段
オカメインコをお迎えする際に、気になるのが生体価格ですよね。
ここ数年の相場をネット上で検索して調べてみました。
オカメインコには様々な品種(カラーバリエーション)があり、それぞれで価格帯が異なります。
主な品種の価格帯は以下のとおり。
品種(カラー) | 価格帯(目安です) |
---|---|
ノーマル | 15,000円~30,000円 |
ルチノー | 20,000円~40,000円 |
シナモン | 18,000円~35,000円 |
パール | 25,000円~45,000円 |
パイド | 30,000円~60,000円 |
オカメインコの価格は、購入先によっても多少異なります。
主な販売元と特徴は以下のとおりです。
- ブリーダー(個人)
- 比較的安価
- 鳥の生育環境を確認しやすい
- 鳥専門店
- 中程度の価格帯
- 専門知識のあるスタッフがいる
- アフターケアが充実している場合が多い
- ペットショップチェーン
- やや高めの価格設定
- 健康診断済みの個体が多い(生体価格に上乗せ)
オカメインコの価格は、15,000円〜60,000円程度と幅広く、品種(カラー)や販売元によっても大きく異なります。
生体価格だけでなく、初期費用として『ケージ』『おもちゃ』『餌』『健康診断』なども考慮して、経済的にも万全な状態でお迎えをしましょう。
オカメインコだけど『インコ』じゃない?
『オカメインコ』と名付けられていますが、実はオウム科に属する鳥でインコ科ではありません。
ちなみに『モモイロインコ』もインコと名前に入っていますが、オウム科に属します。
オウム科とインコ科の大きな違いは、冠の羽『冠羽(かんう)』と呼ばれる頭の上のトサカのような羽根があるかないか。
オウム科には『冠羽』があって、インコ科には『冠羽』がありません。
『ヨウム』は名前の響きからも、オウム科のような印象を受けますがインコ科に属します。
また、『冠羽』はオカメインコの『感情』と連動していると言われています。
例えば恐怖を感じたり、何かに驚いたり、気持ちが高ぶっているときなどには、冠羽が開くようにピーンと立ち上がります。
また、なだらかに立っているときは、気持ちがほんわかとリラックスしている状態です。
もちろん、冠羽の状態だけでオカメインコの気持ちのすべてを把握できるほど、鳥さんの感情は単純ではありません。
日々の観察やたくさんのふれあいのなかで、あなたにしか分からないくらいの些細な表情の変化に気付けるようになったり、前後の行動などからもオカメインコが今どんな気持ちなのかということがある程度は推測ができるようになります。
オカメインコに限った話ではありませんが、愛鳥さんはあなたの楽しそうな声、悲しそうな表情などを敏感に感じ取ります。
ポジティブな気持ちを注げば注ぐほど、オカメインコはあなたといっしょに過ごす時間をとても楽しむようになりますし、 あなたに向かって全力で愛を伝えてくれるようになるはずですよ。
大きさと体重
オカメインコの体長は、頭から尾羽の先まで約30センチほど。
体重は『85〜110グラム』くらいです。
体重はあくまで目安ですので、この範囲内であっても範囲外だとしてもあなたのオカメインコさんにとっての適正体重ではないかもしれません。
適正な体重とは、同じ鳥種であっても骨格や肉付きによっても異なるからです。
愛鳥さんの適正体重を把握するには、かかりつけの動物病院で獣医師に触診をしてもらって、現在の体重が健康的な範囲内であるのか?太り過ぎていないか?痩せすぎていないか?確認をしてもらいましょう。
ちなみに我が家のオカメインコ、ポテトくんは体長約25センチで体重は95グラム前後です。
かかりつけの獣医師からは、ポテトくんの適正体重は『90〜100グラム』とアドバイスを受けています。
性格
僕が感じるオカメインコの性格の大きな特徴は4つ。
『穏やか』『繊細』『寂しがり屋』『人懐っこい』です。
穏やか
オカメインコには、おっとりとした性格の子が多く、他の鳥さんたちに自らケンカを仕掛けたり、飼い主にむやみに噛みついたりする子は多くないように感じます。
我が家のオカメインコ、ポテトくんは放鳥中もほぼずっと僕の肩で大人しくしていたり、机やソファーの上をひとりでトコトコ散歩をしたり。
放鳥タイムをのんびり気ままに過ごしています。
繊細
オカメインコは、とても繊細な面があります。
とくに音や振動に対して、非常に敏感です。
地震が起きたときは驚いた拍子にケージ内で暴れてしまって、体や羽を打ち付けて怪我をしてしまうこともあります。
このような混乱状態は、通称『オカメパニック』と呼ばれています。
ケージ内でオカメパニックを起こしてしまったときは、ケージにゆっくりと近づいて優しく声をかけ、落ち着かせてあげましょう。
放鳥中にパニックになった場合は、窓ガラスに激突する危険性もあります。
とくに臆病な性格のオカメインコさんの場合は、放鳥中に(窓に直に激突しないように)カーテンを閉めておくなどの対策もしてあげてくださいね。
寂しがり屋
繊細なオカメインコさんは『寂しがり屋』でもあります。
飼い主さんがトイレやお風呂、隣の部屋など、視界から見えなくなってしまう場所へ移動すると『呼び鳴き』といって普段より少し大きめの鳴き声を発することがあります。
我が家のポテトくんは、僕が出かけようとリュックを背負うのを見ると、慌ててケージの手前まで来てソワソワしてしまいます。
ただ、厳密に言うと『寂しい』というよりも『不安』という気持ちに近いように思われます。
群れで生活をするという習性・本能があるので、群れの仲間やパートナーとして認識している飼い主さんが離れてしまうことに『不安』を感じてしまうようです。
人懐っこい
オカメインコは、飼い主さんのことが大好きになる傾向が強いです。
とても『人懐っこい』鳥さんだと思います。
トコトコと飼い主のところまで歩いてきて、頭をペコリと下げて『ナデナデして〜』とお願いしてきたり、肩や頭はもちろん、膝の上などにも乗ってきたりします。
個体差は多少あるかもしれませんが、人間自体が大好きなオカメインコなら初対面の人であっても怖がることなく近寄ってきて、フレンドリーに接してくれます。
鳴き声
大人しいイメージのあるオカメインコですが、文鳥やセキセイインコなどの小型の鳥さんに比べると、体がひとまわり大きい分、鳴き声の声量も結構大きいです。
マンションなどでは、分厚い鉄筋コンクリートの壁でないと隣や上下階のお部屋にも鳴き声が届いてしまう可能性があります。
最近は、基本はペット禁止でも小動物は可という賃貸物件も増えてきているみたいですが、鳴き声の大きな鳥さんを想定していない大家さんや管理会社も多く、いざ鳥さんと入居してみると、他の住人さんから鳴き声に対する苦情が入るということもよく聞きます。
人間が寝静まっている夜間や早朝はとくに鳴き声が響きやすいので、注意が必要ですし、お隣と顔を合わせた際などには『ウチの鳥の鳴き声、大丈夫ですか?』と尋ねたり、挨拶に行くのもトラブルを減らす手段のひとつです。
また、完全な防音とまではいきませんが、アクリルケースでケージを覆うのも鳴き声の声量を軽減させる方法のひとつです。
下記の記事でオカメインコの鳴き声について詳しく書いています。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
歌が大好き
オカメインコは歌うことが大好きな鳥さんです。
歌を覚えるのは他の鳥さんと同様で圧倒的にオスが多いです。
また、オカメインコは、飼い主が声で歌うよりも音色がシンプルな口笛のほうが覚えやすいようです。
言葉は覚えなくもないですが、我が家のポテトくんは短い単語、たとえば自分の名前『ポテト』と『おはよう』しか覚えていませんし、ゴニョゴニョと少々分かりづらい発声です。
ちなみにポテトくんがフレーズを歌える曲のレパートリーは・・・
- ミッキーマウスマーチ
- 横浜DeNAベイスターズ球団歌
- オブラディ・オブラダ
- ことりのうた
あとは、リズムはばっちりだけど音は全て外す『上を向いて歩こう』などです(笑)
ポテトくんの場合、一度覚えた歌は、歌う頻度は曲によって多い・少ないがありますが、忘れることはありません。
オカメインコが歌を覚えるスピードには、もちろん個体差がありますので、焦らず時間をかけていっしょに楽しみながら根気よく教えてあげましょう。
オスでもなかなか覚えてくれない子や音程をうまく取れないオカメインコもいますが、それもその子の個性だと愛おしく思って愛してあげましょうね。
寿命
飼い鳥としてのオカメインコは、適切な飼育やその子自身が体が遺伝的にも丈夫であれば20年以上生きることができます。
ギネスブックに記録されているのは32歳だそうですが、以前僕のYouTubeライブに参加していただいた視聴者さまのオカメインコさんは、なんと39歳6ヶ月も長生きをしたとおっしゃってらっしゃいました。
オカメインコに限らず飼い鳥さんを穏やかで健やかに長生きしてもらうためには、『バランスの取れた食事管理』『適度な運動』『温度管理』『衛生管理』『定期的な健康診断』、それに加えて 『愛のあるコミュニケーション』も大切です。
心身の健康が保たれた上での長寿は、人間も鳥さんもきっと幸せなシニアライフになると思います。
飼い鳥としてのオカメインコは、最初の一年(特に冬場)に体調を崩しやすく、落鳥してしまうケースが少なくありません。
初めて迎える冬には、しっかりと寒さ対策をしてあげましょう。
僕が感じるオカメインコの魅力
オカメインコとの暮らしのなかで、僕が感じているオカメインコの最大の魅力はズバリ「甘えん坊」なところです。
頭をナデナデしてあげるときは、オカメインコにとっても飼い主にとっても至福のときです。
オカメインコは飼い主のことをずっと観察しています。
飼い主がごはんを食べ始めるとオカメインコもいっしょに餌を食べ始めたり、歌を唄って飼い主の気を引こうとしたり、とにかく飼い主のことが大好き。
きちんとお世話をしてたくさん遊んであげれば、オカメインコはあなた無しには生きていくことが出来ないくらいにまっすぐな愛で信頼を寄せてくれますよ。