オカメインコを飼いたいなって思っているんですが、どんな鳥さんですか?
文鳥は飼ったことがありますが、オカメインコは少し大きな鳥さんなので、鳴き声の大きさも気になります。
性格や寿命についても知りたいです。
表情豊かでのんびりとしたその性格から飼い鳥のなかでも特に高い人気を誇るオカメインコ。
今回はオカメインコの『生態』から『性格』・『鳴き声や歌』『寿命』・『魅力』などについて詳しく解説しますね。
目次
野生のオカメインコはオーストラリア内陸の乾燥地帯に生息しています。
渡り鳥ではありませんが、一箇所に定住せず餌や水場を求めてかなりの長距離を放浪します。
野生下・飼育下ともに穏やかな性格として知られるオカメインコですが、飛行速度はかなりの高速で、まるでツバメのように一直線に飛んだかと思うとクルリと器用に旋回をするような優れた運動神経が備わっています。
20羽ほどの小さな群れから時として100羽を超えるような大きな群れで生活し、ペアになった相手とは仲睦まじく生涯をともにします。
食性が『穀食性』のオカメインコは、地上に落ちたイネ科の植物やアカシアの種子などを好んでついばんだり、ときには柔らかい果実や昆虫を食べて暮らし、ユーカリの木の枯れ枝で休憩をする姿やねぐらとして生活している様子がよく観察されるそうです。
日本では「オカメインコ(片福面鸚哥)」と呼ばれています。
その名前の由来は、頬にある橙色の斑点(はんてん)が『おかめ』に似ていることから。
英名は「Cockatiel(コッカテイル)」、ポルトガル語の「Cacatilho(小さなオウム)」に由来します。
ちなみに我が家のポテトくんは『ホワイトフェイス』という品種で、頬の斑点はありません。
『オカメインコ』と名付けられていますが、実はオウム科に属する鳥でインコ科ではありません。
オウム科とインコ科の大きな違いは『冠羽(かんう)』と呼ばれる頭の上のトサカのような羽根の有無です。
オウム科:冠羽あり
インコ科:冠羽なし(セキセイインコ・コザクラインコ・ヨウム など)
オカメインコの感情は『冠羽』と連動していると言われています。
恐怖を感じたり、何かに驚いたり、気持ちが高ぶっているときは冠羽が開くようにピーンと立ち上がります。
なだらかに立っているときは、気持ちがほんわかとリラックスしている状態ですよ。
ストレスを感じているときは、冠羽がペタンと後頭部にくっついてしまいそうになります。
もちろん、これら数種類の冠羽の状態だけでオカメインコさんの気持ちのすべてを把握できるほど、鳥さんの感情は単純ではありません。
日々の観察やたくさんのふれあいのなかで、あなたにしか分からないくらいの些細な表情の変化に気付けるようになったり、前後の行動などからも「いま、どんなきもちかな?」というのはある程度は推測ができるようになります。
おそらくそれはオカメインコさんも同じで、あなたの楽しそうな声、悲しそうな表情などを敏感に感じていると思います。
オカメインコさんに限らず、ポジティブな気持ちを注げば注ぐほど、鳥さんはあなたのことを大切で大好きなパートナーとして認めてくれて、全力で愛を伝えてくれるようになるはずです。
平均的なオカメインコの体長は30センチ前後、体重は80g〜100gです。
しかし、上記の数値はあくまで目安であり、この範囲内であっても範囲外だとしても、あなたのオカメインコさんにとっての適正体重ではないかもしれません。
適正体重は、同じ鳥種であっても骨格などによっても異なります。
動物病院にて獣医師に触診をしてもらい、現在の体重が健康的な範囲であるのか、太り過ぎなのか痩せすぎなのかを確認してもらいましょう。
ちなみに我が家のオカメインコ、ポテトくんは体長約 25センチ で体重はだいたい 92g〜98g くらい。
獣医師からアドバイスされているポテトくんの適正体重は 95g くらいなので、100g を超える日が続くようになったら一日に与える餌の量を減らしたり、場合によっては獣医師の指導の元、ローファット(低脂質)なペレットに切り替えることもあります。
オカメインコは穏やかな性格の子が多いようです。
我が家のポテトくんも、普段はおっとりとしていて他の鳥さんたちにケンカを仕掛けたり飼い主にむやみに噛み付いたりすることは基本的にはありません。
放鳥中も僕の肩の上でおとなしくしていたり、机やソファーの上をトコトコとひとりでお散歩してのんびり気ままに過ごしています。
オカメインコは音や振動に非常に敏感です。
地震が起きたときは驚いた拍子にケージ内で暴れてしまい、身体や翼を打ち付けて怪我をしてしまうことがあります。
通称『オカメパニック』と呼ばれています。
ケージ内でオカメパニックを起こしてしまったときは、ケージに近づき優しく声を掛けて落ち着かせてあげましょう。
我が家のポテトくんは、僕が大きなくしゃみをしただけでも、ビクッとこちらに振り返り「どうしたんですか!?」というような表情をします。
くれぐれもわざと驚かせたりしないでくださいね。
びっくりして飛んでしまうので、ケージの網や壁などにぶつかってしまいます。。。
オカメインコはとても寂しがり屋です。
飼い主がトイレやお風呂、隣の部屋など視界から見えない場所へ移動すると呼び鳴き(普段より少し大きめの鳴き声)をすることがあります。
我が家のポテトくんは、僕が出かけようとリュックを背負うのを見ると慌ててケージの手前まで来てソワソワしたり、普段はあまりしない威嚇をしたり、出て行かないでとアピールします。
また、僕が帰宅するとき玄関のドアの向こうから足音が聞こえてくるだけで鳴き始めるそうです。
群れやペアでの行動を好むオカメインコは、人にもとても懐きやすいです。
トコトコと飼い主のところまで歩いてきて、頭をペコリと下げて「ナデナデして〜」とお願いしてきたり、肩や頭、膝の上などに乗ってきたりします。
また、個体差はあるかもしれませんが、人間が大好きなオカメインコさんなら、初対面の人であっても怖がることなく近寄ってきて、フレンドリーに接してくれます。
性格がおとなしく、気が優しい子が多いイメージのオカメインコですが、文鳥やセキセイインコなどの小型の鳥に比べると中型のオカメインコの鳴き声は結構大きいです。
分厚い壁の鉄筋コンクリートでないと、隣や上下階のお部屋、近所にも鳴き声が聞こえてしまう可能性があります。
下記の記事でオカメインコの鳴き声について詳しく書いています。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
オカメインコは歌うのが大好きな鳥です。
歌を覚えるのはオスの方が圧倒的に多いようです。
歌を覚えさせるには、飼い主が声で歌うよりも音質がシンプルな口笛の方が覚えやすいようです。
歌を覚えるスピードは個体差があります。
焦らず、時間を掛けて根気よく教えてあげましょう。
我が家のポテトくんは、0歳〜2歳くらいの間に「ミッキーマウスマーチ」「横浜DeNAベイスターズ球団歌」「オブラディ・オブラダ」「ことりのうた」の4曲を覚えました。
その後は何度か新曲を覚えてもらおうとしていますが苦戦しています。
また、オカメインコはおしゃべりはあまり得意ではありません。
短い単語をゴニョゴニョと発する程度です。
ポテトくんは「ポテト!ポテト!」と必死に自分の名前を僕に教えてくれます。僕が名付けたのだから知っているんですけどね。。。
飼育下におけるオカメインコの平均的な寿命は15年から20年ほどです。
オカメインコは0歳でお迎えしてから最初の1歳を迎えるくらいまでに落鳥(鳥が命を落とすこと)することがしばしばあります。
オカメインコはとても繊細で、お迎えされてからの環境の変化になかなか馴染めず、食事を摂らなくなりみるみる衰弱してしまって。。。というケースも。
上の画像を見ても分かるように、我が家では今まで2羽のオカメインコをお迎えしましたが、そのどちらも我が家にお迎えした途端、餌を一切食べなくなりみるみる体重が減少し衰弱しました。
そのような場合、すみやかに動物病院(出来れば鳥専門)で診てもらいアドバイスを受けましょう。
状態によっては入院を勧められることもあります。
また、初めて迎える冬の寒さ(寒暖の差)にも気を付けてあげてください。
最初の一年を乗り越えることが出来れば、比較的長生きする個体は多いです。
もちろん、個体差がありますので平均寿命より長生きすることもあります。
自分のライフプランと相談して慎重にお迎えしましょう。
オカメインコとの暮らしのなかで、僕が感じているオカメインコの最大の魅力はズバリ「甘えん坊」なところです。
頭をナデナデしてあげるときは、オカメインコにとっても飼い主にとっても至福のときです。
オカメインコは飼い主のことをずっと観察しています。
飼い主がごはんを食べ始めるとオカメインコもいっしょに餌を食べ始めたり、歌を唄って飼い主の気を引こうとしたり、とにかく飼い主のことが大好き。
きちんとお世話をしてたくさん遊んであげれば、オカメインコはあなた無しには生きていくことが出来ないくらいにまっすぐな愛で信頼を寄せてくれますよ。
あなたと愛鳥さんのバードライフがより良いものとなりますように。それでは、また。かたやまひとしでした。