鳥さんを飼いたいなって思っています。
TwitterやInstagramではかわいい鳥さんの姿がたくさん投稿されていますが、実際にどのような飼育をされているのかが分かりません。
きっと鳥さんを飼うメリットがあればデメリットもあると思うんですが・・・
目次
①毎日の掃除が大変です
鳥のケージ内には、大量のフンや餌の食べ残し、シード(種餌)の殻などが飛び散ります。
一日で結構汚れてしまいます。
季節を問わず、衛生面を考慮して毎日のケージ内の掃除は必須です。
フンが散乱した敷き紙の取替え、餌箱の掃除、水入れの交換などは毎日行いましょう。
ケージの丸洗いも定期的に行うのが望ましいです。
②放鳥タイムが必要です
鳥をずっとケージの中に入れて鑑賞するだけの毎日。。。
「小動物だから餌と水さえ与えれば十分だろう?」なんてとんでもないことです。
一日に数十分でも良いですから、ケージの外に放鳥してあげましょう。
飼い主は、朝から夜まで会社や学校で人と接し、いろいろな体験をし、自分の意志で生活をコントロールすることが出来ます。
しかし、鳥は飼い主が居ない間、部屋のケージの中でずっとひとりで飼い主の帰りを待ち続けるだけ。
やっとやっと飼い主が帰宅しても、疲れた飼い主はさっさとご飯を食べ、お風呂に入って就寝。。。これでは鳥のストレスは溜まるばかりです。
鳥はストレスが溜まったり、退屈で相手にしてほしくなったりすると、飼い主の気を引こうとして毛引き(自分で自分の羽根を引き抜く行為)をしてしまいます。
毛引きから出血、感染症。。。最悪のケースになることも。
また放鳥には運動不足を解消する効果もありますし、肥満防止にもつながります。
鳥はいつでも飼い主であるあなたを見ていますし、少しでも多くそばにいたがるものです。
毎日の放鳥タイムを設けてあげましょう。
③どこにでもフンをします
鳥は外敵から身を守るため、いつ何時でもすぐに飛べるように常に身体を身軽にしておこうと頻繁にフンをします。
残念ながら鳥はトイレのトレーニングはほぼ不可能だと思ってください(大型の鳥はトレーニング次第である程度可能とも言われています)。
ケージの中はもちろん、放鳥中もいろんなところで次々にフンをします。
テーブル、カーペット、布団、電子機器、飼い主の服、飼い主の頭、カーテンレールなどなど。。。僕はマグカップのお茶を飲み干したら、底にフンが残っていた。。。ということもありました。
「またまた、こんなところにしちゃって〜(笑)」と笑って許すことが出来る寛容さが必要かもしれません。
④鳴き声が大きい鳥もいます
鳥の種類によってはびっくりするくらい大きな声で鳴く鳥もいます。
身体が大きな鳥のほうが鳴き声は比例して大きくなりますが、小さな身体の鳥でも呼び鳴き(飼い主の姿が見えなくなると騒いで鳴く)は結構大きく、玄関ドアを隔てたマンションの廊下にいても聞こえてくることがあります。
おしゃべりの得意な鳥(セキセイインコなど)は、日中ずっと飼い主に向かって話しかける子もいます。
鳥のかわいいさえずりを聞きながら紅茶を飲みたい。。。もちろん、そんなひとときも楽しめますが、ギャーギャー鳴き叫ぶ鳥たちに囲まれてリラックスが出来ない、勉強や仕事がはかどらないということも日常茶飯事だということを頭に入れておいてください。
⑤噛み付くこともあります
鳥には鋭利なくちばしがあります。
気に入らないことがあったり、身の危険を感じたときには相手がいつもお世話になっている飼い主であろうと、大人だろうと赤ちゃんだろうと噛み付きます。
とくに、爪切りなどで保定(鳥を手で握って固定)するときなどは、逃げようと必死になって指に噛み付いてきます。
本気で噛まれると流血することも珍しいことではありません。
噛み付かなければならない理由があります。
そこを理解してあげて、流血させられても許すことが出来ますか?
⑥長生きします
鳥は小動物ということで、寿命についてとくに考えずにお迎えをしようとしていませんか?
【飼い鳥の平均寿命】
・文鳥、十姉妹、キンカチョウ、セキセイインコなどの小型の鳥・・・7年〜10年
・オカメインコなどの中型の鳥・・・15年〜18年
・ヨウムやオウムなどの大型の鳥・・・50年〜
飼い主のライフイベントの節目節目を軽くまたぐくらいの寿命があります。
将来結婚をするパートナーが鳥のこと苦手な人かもしれませんよ?
海外赴任の可能性は絶対にありませんか?
そもそもあなたはあと何年くらいの寿命でしょうか。。。(それは誰にも分かりませんが)
鳥を手放さなければならないとき、飼い主にはお別れする心の準備が出来ますが、鳥にしてみたら、ある日突然大切なパートナーである飼い主も環境も失ってしまうのです。
とんでもない喪失感で、譲り受けた先の施設や新しい飼い主に慣れず食欲が落ちてしまい体調を崩したり、ずっと大きな鳴き声で飼い主を呼び続けたりすることもあるそうです。
この子の生涯を責任持って見届けることが出来るのかしっかりと考えてから、慎重にお迎えをしましょう。
⑦診察、入院、手術の費用がかかります
どんなに大事に育てていても鳥は突然体調を崩したり、どんなに注意をしていても怪我をしたりすることはあります。
鳥を動物病院で診てもらう診察代や薬代は結構かかります。
お迎え時には一通りの健康診断を受診することをおすすめしますが、そのようなトータルで診る検査だと軽く1万円を超えてしまいます。
また、手術や入院となるともっと高額な医療費がかかると思ってください。
ちなみに ↑ の画像のオカメインコのリンゴくんは、お迎えしてすぐの健康診断で腎臓を患っていることが分かり、週1ペースでの受診や数回の入院を余儀なくされました。
しかし残念ながら、お迎えして6ヶ月ほどでお空へ旅立ちました。
闘病期間中はとにかく助けてあげたくて、お金のことはあまり考えず治療を続けましたし、後悔はしていませんが、現実的に掛かった費用はウン十万円を軽く超えました。
文鳥やセキセイインコだと、ペットショップで数千円で販売されていますし、金銭的にはお迎えするハードルはとても低いのですが、これから人生をともにする鳥をずっとサポートするだけの余裕があるのか、自分の経済状況も考慮してからお迎えを考えましょう。
⑧電気代がかかります
このグラフは2017年10月から2018年9月まで1年間の僕の部屋(ワンルームで約8畳)の電気料金の推移です。
鳥との暮らしにおいて温度管理は必須です。
成鳥であれば、神経質になるほどの温度管理は必要ありませんが、ある程度は快適な室温の環境で暮らしてほしいものです。
鳥は寒さに弱い(特に幼鳥時代や体調不良時など)と言われています。
このグラフでもエアコン代、とくに暖房費が結構かさんでいることが分かります。
これは外出時にも暖房をつけているためだと思われます。
⑨外泊や旅行に気軽に行けなくなります
鳥をひとりでお留守番させることが出来るのは(餌や水はたっぷりとセットして出掛けたとしても)、せいぜい一泊二日くらいです。
それ以上の外泊になる場合は、動物病院のホテルサービスやペットシッター、鳥友さん、あるいは鳥の飼育経験がある友人や家族などに預けましょう。
旅行がライフワーク!という人は、鳥を預けることが出来る先を確保出来るかどうか考慮してからお迎えしましょう。
⑩最大のデメリット
最後に最大のデメリットを紹介します。これは僕が一番困っていることなのですが・・・
とにかく『鳥のことしか考えられなくなる』ということです。
家族よりも恋人よりも食事よりもお金よりも『鳥』のことが何につけても真っ先に頭に浮かびます。
上に挙げてきた9つのデメリットをすべて許してしまうほどに、僕は鳥に魅了されて暮らしています。
でも、不自由だったりましてや不幸だなんて思ったことは一度もありません。
ケージの掃除をしたあと、鳥はこころなしか気持ちよさそうな顔を見せてくれます。
放鳥タイムになると全力で飛び回ったり、おやつを一生懸命食べたり、いくらでも眺めていられます。
どこにでも落とすフンさえも鳥の健康チェックが出来るので大歓迎。
まとわりついてくるので何かと作業に集中出来ないけれど、可愛いから許してしまいます。
鳴き声は僕を群れの仲間だと信じている証拠。
たまに強く噛まれても普段はかわいく甘噛みしてくれる子もいます。
僕が死ぬ前日まで長生きしてほしいって本気で思いますし、そのためなら病院代や電気代はいくらかかっても構いません。
世界中を旅行出来なくても、君たちといっしょに暮らしているだけで人生を堪能できているよ。
ほんの少しのデメリットとたくさんのメリットをありがとう。
まとめ
【インコなど鳥を飼う10のデメリット】
- 毎日の掃除が大変です
- 放鳥タイムが必要です
- どこにでもフンをします
- 鳴き声が大きい鳥もいます
- 噛み付くこともあります
- 長生きします
- 診察、入院、手術の費用がかかります
- 電気代がかかります
- 外泊や旅行に気軽に行けなくなります
- 鳥のことしか考えられなくなる
鳥を万全な状態でお迎えすることが出来るならば、ここに挙げたデメリット以上にたくさんのメリットや幸せを感じることが出来ますよ。
あなたと愛鳥さんのバードライフがより良いものとなりますように!それでは、また。バードライフアドバイザーのかたやまひとしでした。
(※この記事と同内容の動画をYouTubeでも公開しております)